Sibelius 交響曲第2番ニ長調/ロマンス ハ長調
(ネーメ・ヤルヴィ/エーテボリ交響楽団1983年)


BIS CD-252 中古500円 Sibelius

交響曲第2番ニ長調 作品43
ロマンス ハ長調 作品42

ネーメ・ヤルヴィ/エーテボリ交響楽団

BIS CD-252 1983年録音 定価3,600円(!)中古500円入手

 ロジェストヴェンスキーのところにちょっぴり言及したけれど、子供の頃はもちろん、LP時代〜CD中期(つまり20世紀中)には”贅沢品”であった音盤。市井の貧しいサラリーマンの息子、長じてフツウのサラリーマンには”厳選入手”必須でした。こうして大廉価盤時代〜データ入手時代に至って、聴き手は似非金満後期中年リスナーへと至り、”んもうその気になれば!なんでもかんでも、お腹いっぱい”音楽拝聴できる環境(身分?)へと至りました・・・でもね。それがシアワセかどうかは別モンなんだな。欲しくて欲しくて、恋い焦がれているうちが花でっせ。このCD、(c)&(p)1984/直輸入コンパクト・ディスク/スエーデン・ビス\3,600との銀シール有。2006年頃岡山時代BOOK・OFF@500入手したもの、なんやかんやで全集(他未入手分も)揃えましたよ。嬉しかったなぁ。閑話休題(それはさておき)

 CDって30年保つんだな、といった感慨も有。仮に定価入手しても30年愛聴すれば、それは価値ある価格だったのでしょう。久々の拝聴印象は〜記憶ほど音質よろしくはない(高級オーディオのみ真価を発揮するとの情報有)、オケもさほど上質に非ず・・・といった不遜なもの。それと感動の質は別物、ヤルヴィの旧録音(新録音は未聴)をたっぷり堪能いたしました。Sibelius は分厚い響き、重低音、整ったアンサンブル艶々サウンドのみでは解決付かぬのもオモロいところでっせ。

 第1楽章 Allegretto。冒頭、そっと懐かしい弦の囁きから意外と素っ気ない、素朴な響き、表現。管や弦による溌剌とした第1主題は雰囲気たっぷり、時に不安げに崩れつつ展開いたします。洗練され豊かなサウンドとは異なって、金管の粗野な響き(ここ、ポイント)にも迫力有。北欧の厳しい原野を連想させる、非・都会的演奏でしょう。アンサンブルに破綻はないけれど、さほどに上手いオケではないのは前提。

 第2楽章 Tempo andante,ma rubato − Andante sostenuto。寂しげ、ここの足取りを連想させるティンパニ(遠雷風)〜低弦ピツィカートから始まって、木管参集〜これが金管の(決然とした!)コラールに成長する見事な構成。この辺り、ヤルヴィ(当時46歳)の陰影、優しい弦との対比の上手さなんでしょう。オケの弱さ云々感じさせぬ、統率力であります。

 第3楽章 Vivacissimo − Lento e suave。指示通り、冒頭快速弦のアンサンブルに破綻なし。リズム感の良さ、緊張感の持続+オケに妙な色気はなく、ストレートに粗野な迫力が伝わりました。トリオはオーボエ、フルート、チェロによって牧歌的に、そして弦全面参入して悠々たる歌は盛り上がります。それをぶち破るように金管絶叫(ここも見事)。厳密に聴けばアンサンブル云々あるのでしょう、それ上回るヤルヴィの語り口、盛り上げの上手さ。 attacca(切れ目なく)第4楽章 Finale.Allegro moderato − Moderato assai − Molt largamenteへ。

 この辺り、颯爽と速めのテンポ(というより、表現が粘着質にならない)と表現はモダーンに感じます。繊細な弦、粗粗しい金管を自在に操って、安寧のフルートにて一段落〜かと思ったら、雲行き徐々に怪しく、それに抗いつつ雪の荒野を進む・・・そんな風情か。第2楽章は勇壮そのもの、全曲のキモであり、Sibelius のメロディ・メーカーとしての才能全開であります。洗練されぬ迫力、素朴なサウンドは、独墺系、英国系とも異なる個性であります。Sibelius は難物です。ラスト金管の絶叫へ。ヤルヴィの統率力を賞賛いたしましょう。全41:37、あっという間。

 ロマンス ハ長調(弦楽合奏のための)は、寂しげ暗鬱、わずか5分ほどのモノローグであります。現在の嗜好はこちら方面に遷っております。

(2014年2月1日)


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written by wabisuke hayashi