Beethoven 序曲集(ヴォラート/ベルリン交響楽団)
コリオラン序曲 作品62 ヴォラート/ベルリン交響楽団 BRILLIANT 99133 録音年不明 300円で購入
BRILLIANT Classicsから出された、CD全40枚に及ぶ「Beethoven 」(全集ではないが、そうとうに系統的な選曲)。ワタシが目撃した価格は12,000円。個人輸入で$79.60。メールによる情報では8,000円で売っていたところもあるらしく、冒険する価値のある価格であり、借り音源ながら注目すべき演奏家も多く見られました。 ベートーヴェンの序曲集は、名曲ぞろいで、ロッシーニやモーツァルトなどに比べるとやや重量級。ヘヴィーな交響曲に負けない輝きに満ちた傑作でしょう。このCDは、有名なレオノーレ第1・3番を欠いているものの、かなり盛りだくさんで、お徳用CD。しかも300円。 最近、ベルリン在住の今野さんからの情報(ベルリンのオーケストラに関する今野さんの貴重な情報)で、じつは和訳「ベルリン響は3団体存在する」ことを知り、手元のCDを点検したら出てきたのがこれ。 ザンデルリンクやフロールの録音で知られるBerlin Sinfonie-Orchesterは、ベルリン・クラシックでCDが手に入りますし、評価も高い。(旧東ドイツ)ところが、このBerlinER SYMPHONIKERはVOXなどに録音していた別団体のようで、いまになって考えれば、LP時代からビュンテの指揮で数枚所有しておりました。手元にはPILZで「金星」(惑星より)も有。それと杉谷さんのBeethoven ピアノ協奏曲全集が、このオーケストラみたいですね。たしかに、素朴な味わいがこれと同じ感じ。(もうひとつDas Symphony Orchester Berlinというのがあるらしい) どうも変だとは思ってたんですよ。この序曲集はオーケストラがあまり上手くなくて、イマイチ響きも洗練されない。録音と指揮者のせいなのかなぁ、やっぱりザンデルリンクが指揮しないとダメなんでしょ、くらいに思ってました。 ややマイナーな、プロメテウスの創造物 序曲 作品43、序曲「献堂式」作品124、「シュテファン王」作品117序曲、 「アテネの廃墟」作品113序曲、このあたりはふだん聴く機会が少ないじゃないですか。素朴な味わいはあって、勢いも感じます。とくに「献堂式」「シュテファン王」の最終盤のノリはみごとで、けっこうアツい演奏。 有名な曲を聴くとわかりますが、響きが薄かったり、やや重みに不足しているのはわかります。それに各パートの音色に色気も少々不足気味。「アテネの廃墟」では、ちょっと息切れ気味。でも、危惧するほどの三流演奏じゃないので、ご安心を。音質はまぁまぁ。
PETER WOHLERT は初耳指揮者で、どなたか知り合いの方は連絡お待ちします。
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