(続)2003年夏休み特別企画・「KechiKechi力」?前回の続編。「KechiKechi力」とは「それなりのCDを激安で購入できる力量」のこと。くどいが、購入した後にちゃんと音楽を楽しめるのが主眼であることは当たり前です。 で、続編に入る前に「ワタシも少々高いCDを買うことはある!」という(最近の)例を。
Marc-Aantoine Charpentier (マルカントワーヌ・シャルパンティエ) Mozart ピアノ協奏曲第20/27/26/23/24番 カーゾン/ブリテン/ケルテス/イギリス室内管/ロンドン響 1967/70年録音 DECCA UCCD-60030/1 二枚組2,000円〜Mozart のピアノ協奏曲は腐るほど手元にあります。安ければ必ず買うから増える一方なんです。でもね、カーゾンのはFMでなんどか聴いて、クールな甘さが特別な魅力でどうしても欲しかったCD〜コレ、もしかしたら正規の輸入盤の方が安かったかもね。カーゾンの協奏曲は数枚廉価で仕入れていて、どういうわけか肝心のMozart だけが手元になかった。 「安くはないが、ここで買わないと後悔する」みたいのはあります。時に。でも、例外中の例外だな。で、お盆時期品揃え出物(じつは購入直後セール値下げ〜100円に〜その直前購入)@250リストを。ずいぶんと渋いレパートリーだったので。
Paganini チェントネ・ディ・ソナタ 第二集 ハンマー(v)クラフト(g) 1994年録音 NAXOS 8.553142 有名なる協奏曲より、威圧感や「かまし」がなくて楽しめます。但し、正直5曲続けて聴くと少々飽きるかな?延々と演歌の旋律を聴かせられているみたい。 Piazzolla フルートとギターのための作品全曲 トッパー(fl) ガイド(g) 1998年録音 NAXOS 8.554760 ピアソラ・ブームは一時より下火かな?@250じゃないと絶対に買わないね、こういうCDは。ちょっと哀愁漂う旋律は健在で、ジャンル分けの空しさを痛感する一枚か。 Palestrina Missa Papae Marcelli/Missa Aeterna Christi Munera サマリー/オックスフォード・カメラータ 1991年録音 NAXOS 8.550573 岡山ポリフォニー・アンサンブルの演奏会でよく聴くパターンの作品・・・って、BBS書き込みによると「教皇マルチェルスのミサ」だそう。(もう一曲はいまだにわからない〜ご教授願えました。「永遠のキリストの恵み」とのこと)歌詞はもちろん理解不能(経験では和訳を見せられても更にわからない)が、MARC-ANTOINE CHARPANTIER に匹敵する美しさ、清涼さがあって胸打たれるばかり。 S.L.WEISS リュートのためのソナタ集 フランクリン・レイ(リュート) 1989年録音 NAXOS 8.550470 ヴァイスも「自らすすんで買う!」作曲家じゃありません。この楽器は音量が小さいもので、繊細なる味わいと、ギターほど器用じゃないところが魅力か。気持ちよく昼寝できる!といっては失礼か。 Leclair 二台のヴァイオリンのためのソナタ集 作品12 ホロウエィ/バンキーニ 1989年録音 ERATO 2292-45519-2 ルクレールはLP時代からお気に入りでした。律が好きでした。(フェルナンデース/パイヤール?だったかな)通奏低音がない珍しい作品だけれど、懐かしい旋律はピカイチ。しかも高名なる二大古楽器ヴァイオリン奏者による演奏。 Tchaikovsky イタリア奇想曲/弦楽セレナード/幻想序曲「ロメオとジュリエット」 ジェラ・ネーメト/ハンガリー国立管弦楽団 1970年代の録音? HUNGAROTON HRC 059 この指揮者は1930年生まれのハンガリーのヴェテランらしい。見知らぬ演奏家を大胆に聴く、というのは激安盤の醍醐味ですよ。想像以上にしっかりとした演奏で、音も悪くない。CDとは出会いである。 Mozart 行進曲ニ長調K.445/嬉遊曲ニ長調K.334 アカデミー・オブ・セントマーティン・イン・ザ・フィールズ室内アンサンブル 1982年録音 PHILIPS 32CD-168 これも定価3200円。有名なる「メヌエット」含む。フルートがメインになる版もあるんだよね。(但し、第二楽章「アンダンテ〜主題と変奏」が抜けている)長大で、延々と愉悦感あふれる旋律に浸れて、もう最高!メンバーは有名人ばかりで、シリート/ラッチェム(v)とか、ヴィゲイ(vc)など。アイオナ・ブラウンがアンサンブル全体の統括をしているみたい。 Dvora'k 交響曲第8番ト長調/Mendelssohn 交響曲第3番イ短調「スコットランド」 ミュンシュ/ボストン響 1961/59年録音 RCA BVCC-9361 定価1900円。オーケストラの輝かしい響き、燃えるような迫力と勢い、揺れ動くテンポがまったくすばらしい。こんなに録音が良かったとは再認識。 Bach ゴールベルク変奏曲 BWV988 キース・ジャレット(cem) 1989年(八ヶ岳高原音楽堂) ECM POCC-1054 839 622-2 キース・ジャレットのインプロヴィゼーションは大好きでしたね。1980年頃にクラシック畑(Bach 、Mozart )の演奏会やら録音を盛んにしていたような記憶もあるし、「イギリス組曲」は手元に有。この演奏は、正直言ってメカニックに問題があって「永遠に聴き続ける」に足る演奏とは思えない。リズムのノリもよろしくない。しかし、Bach の魅力は不変でしょう。これでも充分なる感動は味わえます。 Bach ゴールベルク変奏曲 BWV988 グレン・グールド(p) 1981年録音 SONY SRCR 9239 コメント不要の永遠の名盤。ワタシ、これはFMエア・チェックしてMDで保存してました。まともに廉価盤が出にくいSONY、しかもこれほど知名度の高いCDが@250〜文句ないでしょ。吸い込まれるような陶酔感があります。 嗚呼、この一稿でもまだ終わらない。続く。(2003年8月14日)
【♪ KechiKechi Classics ♪】●愉しく、とことん味わって音楽を●▲To Top Page.▲ |