Bach 6つのトリオ・ソナタ BWV525〜530
(ヘルムート・ヴャルヒャ(or)1947〜1952年)


DOCUMENTS 223489-321/A CD1  10枚組1,480円にて購入 Bach

6つのトリオ・ソナタ 

第1番 変ホ長調 BWV525(1947年)
第2番ハ短調 BWV526(1950年)
第3番ニ短調 BWV527(1950/52年)
第4番ホ短調 BWV528(1950年)
第5番ハ長調 BWV529(1952年)
第6番ト長調 BWV530(1947年)

ヘルムート・ヴャルヒャ(or)

DOCUMENTS 223489-321/A CD1 10枚組1,480円にて購入

 2009年前半集中的に処分した「歴史的録音」CDだけれど、これはちゃんと残しました。視力のハンディがありながら、Bach 演奏に巨大なる足跡を残したヴャルヒャ(1907年〜1991年)最初のモノラル全集〜著作隣接権切れ音源を利用して、素晴らしい復刻をしてくださったものです。音質にもほとんど不満はない。音楽の嗜好は人それぞれ、好き勝手に聴いたらよさそうなものだけれど、お気に入りばかり、耳あたりの良いものばかり聴いていると、ノーミソの幅が狭くなるというか、音楽に対峙する姿勢が安易になりがちなるかも・・・もちろん、大Bach は大好きですよ。でもね、出来の悪い息子(=ワシ)が、偉大なる親父に無言の説教を受けているような(鬱陶しい)気分が時に・・・閑話休題(それはさておき)

 オルガン作品は、他の鍵盤作品に比べて(もちろん他の声楽や器楽作品に比べても)聴く機会が少ない。聴けば必ず感動します!でも、コメントがまともにできんのです・・・オルゲルビュヒラインBWV599-644然り、著名なる名曲集然り。せっかく棚中に眠っているCDはちゃんと聴いてあげなくっちゃ。馴染みの心温まる旋律、凄い名曲です。他の楽器による編曲もあります。

 どれも3楽章10分から14分ほどの、短くも親密な作品が続きます。購入時(2006年)の印象だけれど、

オルガン演奏なんてどれを聴いても同じ、的粗忽な感慨を抱いてきたが、ヴァルター・クラフトと、このヴャルヒャ旧録音を並行して聴くウチに様々なる感慨が・・・厳つく、重く、そして、とてもわかりやすい。旋律的にはむしろ軽快な作品だと思うが、ヴャルヒャの手に掛かると細部まで忽(ゆるが)せにしない几帳面なる表情が前面に出て、聴き手の背筋を伸ばしました。いわゆる現代のテクノロジー的水準では(もちろん)ないが、音質になんらの不満も存在しません。オルガンの豊かな会場音が響き渡りました。
とのこと。

 牧歌的かつ喜びに溢れた第1番 変ホ長調 BWV525。第3楽章の華やかさに胸打たれます。まるで「マタイ」の一番のような悲劇性に充ちた第2番ハ短調 BWV526、安寧の第2楽章「ラルゴ」を経、ラストは重厚なる歌で締め括られました。第3番ニ短調 BWV527には淡々とした哀しみがあり、第2楽章「アダージョ・エ・ドルチェ」は全曲中最長の5:57に渡って静謐なる抑制、そして舞曲風の終楽章は徐々に複雑な旋律を付加させて深い。

 落ち着いたコラール風旋律で開始される第4番ホ短調 BWV528、やがて旋律が切なく成長して広がっていくのはパターンであります。ここのアンダンテは「十字架の行進風」であり、やがて堂々たる足取りの最終楽章へとスケールを増しました。まるで賛美歌のような第5番ハ長調 BWV529は喜ばしげな表情であり、第2楽章「ラルゴ」は密やかな悲劇が5:51も〜全曲中では長い楽章となります。終楽章は落ち着いて、晴れやかなる表情が輝きます。

 第6番ト長調 BWV530は知的な味わいの旋律が淡々と開始し、レントは馴染み深い味わいを持った落ち着きがちょっとだけ暗い、終楽章もやはり淡々として、この作品は全体としてクールな味わいでしょう・・・とまぁ、要らぬ感想続けたが、大Bach って凄いメロディ・メーカーじゃん。それが細部まで忽(ゆるが)せにしない几帳面なる表情にて演奏される・・・そんな感じです。

 なんか巨大なる水墨画を仰ぎ見るような、そんな偉容です。全部ちゃんと聴かないといけないな。

(2009年9月11日)

【♪ KechiKechi Classics ♪】

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written by wabisuke hayashi