川崎記念管弦楽団第7回演奏会
2006年1月29日(日)14時開演
Mozart 歌劇「皇帝ティトゥスの慈悲」序曲 Beethoven 交響曲第2番ニ長調 川崎記念管弦楽団 指揮 伊豆丸 健 川崎記念管弦楽団は川崎医大室内管弦楽団のOB団体です。コンマス氏(お医者)とは懇意にさせていただいているので、出席確認が厳しいんですよ。で、会場にいつもの児島の体操服屋の旦那(若旦那卒業)と駆けつけたら、コンマス氏の妹さんである岡山交響楽団のM女史が・・・彼女は岡山大学だったはずだけれど・・・あとで伺ったら、ティンパニ担当の急遽代理ということで”一発勝負”だったらしい。(凄い!しかも、ロビーの柱の影になって指揮が見えにくかったろうに。いつもながらお見事でした) お世話になった学舎兼病院のロビーでOB演奏会というのも、趣深いものです。(通路故のざわつき、こどもの泣き声だって)多くの患者さん+付き添いのご家族もいらっしゃって盛況でした。座席は待合室の椅子ですよ。屋上も低いし、残響は期待できませんね。でも、真近くで演奏してくださるから「音が逃げる」ということはないんです。管楽器群に奥行きが感じられないのは、実際に手前方面に並んでいるんだから当たり前。ティンパニ+低弦が良く響くのは救いでした。 Mozart 誕生記念相応しい一曲目。チェロの福島さんの配慮ある短い説明がありがたい。Mozart にしては、やや硬質の生真面目なる旋律だけれど、演奏会の幕開けに相応しいちょっと背筋の伸びた旋律を楽しみましたよ。管楽器の各パートがよく聞こえ、ティンパニがみごとにリズムを引き締めます。 西田さん(岡山交響楽団)登場。彼のHaydnは2度目です。たしかバイテク系の専門の方で、いかにも学者然とした優男でモテそう。かなり繊細な味わいなソロで、Haydnの典雅な作品を堪能させて下さいました。アンコールはElgar「愛の挨拶」。 15分の休憩を挟んで、Beethoven 交響曲第2番ニ長調となります。昨年は第1番だったか。ワタシはサイト上で千度書いている「Beeやん苦手」罰当たり者です。でも、この作品好きだなぁ。コンマス氏の直前メールでは「チェロ協奏曲はかなりの出来だけれど、交響曲の方は・・・」と自信なさげな言い訳が届いていたけれど、たしかに第1楽章の序奏から主部に入るところでアンサンブルが破綻気味だったが、あとは充分美しい。 第2楽章「ラルゲット」の弦で主導される素敵な主題は、Beethoven の数多い作品中でも白眉の魅力か。ヴァイオリンは良く歌ってましたよ。変奏曲ですか。第3楽章の剽軽で躍動する「スケルツォ」、終楽章もそのテイストが持続するが、伊豆丸さんはかなりのスロウテンポでじっくり聴かせて下さいました。 聴衆は行儀良かったですよ。入院生活って、味気ないというか、楽しみが少ないじゃないですか。ふだん、この類の音楽に馴染んでいなくても、華やかなナマの迫力を堪能できたと思います。エエ演奏会でした。
(2006年1月29日)
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