●「コンサートへ行こう」へ

岡山交響楽団「ワークショップ・コンサート」(2005年9月10日)



2005年9月10日(土)15:30開演 西川アイプラザ
Mozart 「皇帝ティートの慈悲」序曲
Haydn チェロ協奏曲第1番ハ長調より第1楽章(ソロは西田毅弘さん)
Mozart 協奏交響曲 変ホ長調 K.297bより第1楽章(都築常明さん(ob)笠原奈美(cl)太田茂樹(fg)立川浩二(hr))

BURGMU"LLER
「タランテラ」(梶谷祐喜 8歳)
「アラベスク」(鈴木志織 10歳)
「天使の合唱」(石田高太郎 10歳)
「貴婦人の乗馬」(三原大樹 10歳)
「狩猟」(中司千尋 12歳)
Haydn ソナタ ハ長調より第1楽章(丸池佐季 12歳)

(指揮者体験)

Nicolai 「ウィンザーの陽気な女房達」序曲
RVW チューバ協奏曲(ソロは大島岳さん)

CLEMENTI ソナチネ 作品36-3(秋山しのぶ 主婦)
Debussy 「月の光」(佐中久美子 教師)

杉本 賢志/岡山交響楽団

 いつものようにご招待いただきました。幸町図書館5階の「西川アイプラザ」は椅子を足しても200席ほどの小さなホールでして、今回は山陽新聞にて一般公募で「オーケストラと一緒にピアノを弾いてみませんか?」という企画を含みます。ワタシは演目に興味があって、Mozart の協奏交響曲は大のお気に入りだし、RVW(ヴォーン・ウィリアムス)のチューバ協奏曲なんて、ナマじゃ滅多に聴けないでしょ?

 小さい子供(兄弟か)、母親父親+爺婆(つまり家族揃って晴れ舞台を確認応援)聴衆に揃えてMozart 「皇帝ティートの慈悲」序曲始まりました・・・って、数回訪問済みの西川アイプラザだけれど、残響少なく響きカタく、奥行きがなくて、金管むき出しで驚きました。Haydn のチェロ協奏曲は弦楽主体の前奏が始まると、その牧歌的な旋律リズムに魅了されます。ソロは高音部の演奏がいかにもムズかしそうでした。

 Mozart の協奏交響曲K.297bって疑作?いえいえ確証はなくても、この魅力たっぷりの旋律はMozart でしょうが。4人とも気持ちよく軽快に演奏していたけれど、馴染みの(こちらが一方的に・・・)都築さんのオーボエが華やかだったなぁ。いや、もうここまでで充分幸せでございます。

 お次、子供達のオーケストラとの共演です。(編曲されていて、すべて管弦楽のバックが付きます)正直、期待していなかったが、トップ8歳の梶谷君が満面の笑顔で登場したとたん、会場の雰囲気ガラリと変わるんです。女の子は素敵なドレスを着て、なんせ聴衆の集中力が並ではない、親戚隣近所一同真剣な眼差しのなか、全員とても上手でしたよ。短い作品ばかりなのもエエ感じ。曲が終わるたび安堵のため息とか、根性入った喝采の拍手(どこぞの”フライング・ブラーヴォ”に非ず)の熱気がもの凄い。いや、まったく別な意味で、これほど感動した演奏会は珍しい。

 それと、Haydnのソナタハ長調(これから作品番号確認します)の魅力は、BURGMU"LLERとは桁が違いますね。

 RVW(ヴォーン・ウィリアムス)のチューバ協奏曲は希有な経験だと思いますよ。大嶋さん(そういえば以前メールを下さったことがあったか?高校の先生)は驚くべき技巧でして、細かいパッセージの正確さ、低音の迫力は当然として高音のヴィヴラートを効かせた音色が雄弁で美しいこと!エエもん聴かせて下さった。

 (すみません。あとの二人は時間の関係で失礼させていただきました。申し訳ございません)

written by wabisuke hayashi