Tchaikovsky 交響曲第2番ハ短調「小ロシア」
弦楽セレナーデ ハ長調(リッカルド・ムーティ/フィルハーモニア管弦楽団)


BRILLIANT 99792(EMI録音) 7枚組 Tchaikovsky

交響曲第2番ハ短調 作品17「小ロシア」(1978年録音)
弦楽セレナーデ ハ長調*(1981年)

リッカルド・ムーティ/フィルハーモニア管弦楽団/フィラデルフィア管弦楽団*

BRILLIANT 99792(EMI録音) 7枚組 2,354円で購入したウチの一枚

 交響曲第6番ロ短調への言及は5年ほど前、この5年間は激しくCDを処分し、自主CD作成やついにデータ方面へ「音楽生活」が変遷した時期と重なります。途中で20年ほど愛用したトランジスタ・アンプ処分して人民中国製極小激安ディジタル・アンプに変更して以来、聴いていなかった?この度、時々再開するCDオークションでも売れ残って、じっくり再聴しようと決意。別に気に喰わなかったワケじゃなし、何種も全集持っていても仕方がないな、そんな出品趣旨でしたし。オーディオ音質方面は自分の縄張り外、それを前提に、繊細だけれど音量レベルが低く、密度が低い、弱音が”弱い”音質印象は変わらず。超高級アンプ+スピーカーなオーディオ環境なら別な感想もあるのでしょう。

 んなもの市井の庶民に縁あるかい!と、ツッコミ入れたくなります。とにかくボリューム上げて聴きましょう。ところで・・・「小ロシア」てな題名はヤバいのか?最近「ウクライナ」というのも見掛けます。ほぼ全編にわたり民謡が引用されてるそうで、とてもわかりやすい作品。

 第1楽章 「Andante sostenuto - Allegro vivo - Molt meno mosso」始まりました。やたらと馴染み深い、かつ暗鬱なる民謡風旋律がホルンにて〜って、ウクライナ民謡「母なるヴォルガの畔で」だそう。初耳でも懐かしい雰囲気横溢。この出足、KALINNINOVの第2番に似ておりませんか?旋律は暗鬱だけれど、サウンドは清涼軽快であります。第2主題は「ロシアの復活祭」と同じとのことだけれど、リズムが縮まっているのでクリソツなイメージはありません。勇壮カッコよい歩み。

 第2楽章 「Andantino marziale,quasi moderato」の出足「シンコペイテッド・クロック」に似ておりませんか(シンコペーション抜きの)。そんなユーモラス、ノンビリ雰囲気、たっぷり。ま、Tchaikovskyだから、憂鬱な雰囲気にどんどん変わっていくけれど。中間部に民謡「回れ私の糸車」が使われている、って、そんな民謡知りまへんな。哲学的なエエ楽章だと思うんだけれど、弱音が多いところは、どーもわかりにくい〜音質責任か。

 第3楽章 「Scherzo.Allegro molt vivace - L'istesso tempo」。典型的な慌ただしい、めまぐるしいスケルツォであり、やはり暗鬱なるテイストは漂いました。民謡の引用なし、なんだそう。細かい旋律の刻みの正確なこと、打楽器のアクセントの上手さ、この辺りはムーティとフィルハーモニア管弦楽団の技量発揮。終楽章「Moderato assai - Allegro vivo - Presto」は、ややまとまり欠いた印象有。ここにきてようやく打楽器の迫力ある参入(シンバル、ドラも衝撃的)が効果を発揮します。低音が弱いワケじゃないんだな。リズムのキレ味を堪能すべききびきびとした演奏であります。

 全体通して精密緻密、引き締まった良い演奏と思うが、大爆発は最終楽章迄待たなければいけません。諸処アクセント+リズム、キレも上々、粘着質無縁、洗練されたさっぱりサウンドであります。

 弦楽セレナーデのほうは、懐かしいオーマンディ・トーンが木霊しております。録音当時、前任者存命中。ぷるぷる豊満、厚みのある弦、悠々と歌ってフィルハーモニア管弦楽団との違いを際立たせます。浮き立つように楽しい演奏也。もちろん録音(会場)の違いもあることでしょう。この7枚組全集は多く交響曲(フィルハーモニア管弦楽団)+管弦楽作品(フィラデルフィア管弦楽団)といった組み合わせなんだけど、圧倒的に後者の存在感が大きくて、ちょっと失敗コンピレーション?

(2012年3月10日)

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written by wabisuke hayashi