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New Tradition in Classical Music Collection全6巻


 たいした演奏でもないが、中途半端に集まってしまうと思わず全部集めたくなる・・・・これがRSS(廉価盤CD推進協議会)のツラい使命。2年くらい掛けて6枚集めたが、総額で3,000円弱でしょうか。FELISSIMOというのは女性服の通販業者みたいで、これもきっと通販で売ったんでしょう。HDC Classicというロシア周辺の珍しい演奏者を原盤に使っていて、すべてデジタル録音でした。

 ここ最近、連続して@250(つまり6枚1,500円)で見かけたもんですから、悔しくてこの際まとめて宣伝しておこうかと、そう思った次第です。どこのBOOK・OFFにも並んでまっせ。くれぐれも250円以下で見つけてください。(既に高い値段で買った人は後悔してください。それも人生でしょう)

 どれも中途半端な収録曲がやや悔しいが、珍しさでは注目です。


(1) Monning Suite

(FELISSIMO FMCD0003)

Vivaldi ヴァイオリン協奏曲集 作品8「和声と創意への試み」より「春」「夏」「秋」「冬」(1〜4)

ティトフ/サンクトペテルブルグ「クラシック音楽スタジオ」管弦楽団/グルツ(v)

Tchaikovsky 弦楽セレナードハ長調 作品48 第2楽章「ワルツ」

ティトフ/サンクトペテルブルグ音楽院室内管弦楽団

Bach  管弦楽組曲第2番ロ短調 BWV1067 より「ロンド」

ティトフ/サンクトペテルブルグ「クラシック音楽スタジオ」管弦楽団/キスカチ(fl)

Tchaikovsky バレエ組曲「くるみ割り人形」より「花のワルツ」

ゲルギエフ/キーロフ劇場管弦楽団

Mozart 歌劇「フィガロの結婚」序曲

Grieg 組曲「ペール・ギュント」より「朝」、ピアノ協奏曲イ短調より第1楽章「アレグロ」

ティトフ/サンクトペテルブルグ・ニューフィルハーモニー/ウルヤス(p)

 メインの「四季」が鳴らないオーケストラでガックリ。あとは寄せ集めでしょう。でもゲルギエフが売れる前の録音があるのは注目。あとは無定見というか、寄せ集めぶりが何ともいえず「Monning Suite」という題名で、このCDの企画者が知恵を絞った結果なのか、非常に謎。


(2) Midnight Cruise

(FELISSIMO FMCD0005)

これ既にHPに掲載済。パーヴェル・エゴロフさんのことをボロカスに書いたら、その弟子筋の方から抗議もメールが来たのも懐かしい想い出でした。この録音のMDコピーを差し上げて和解いたしましたが、著作権法違反か?(お金はもらっていないが)でも、弟子筋の人にあげたんだから許してくださいよ。


(3) Into a Dream

(FELISSIMO FMCD0002)

Bach ヴァイオリン協奏曲第1番イ短調 BWV1041

シュテインルフト/モーツァルテウム管弦楽団/シュルファー(v)

Schumann トロイメライ  パーヴェル・エゴロフ(p)

Grieg 「ソルヴェイグの歌」

ティトフ/サンクトペテルブルグ・ニューフィルハーモニー

Schumann むきになって  パーヴェル・エゴロフ(p)

Tchaikovsky 弦楽セレナードハ長調 作品48より第1・3楽章

ティトフ/サンクトペテルブルグ音楽院室内管弦楽団

Saint-Sae"ns 白鳥 

ゴルコヴェンコ/サンクトペテルブルグ放送交響楽団

Mozart ピアノ協奏曲第21番ハ長調K467より第2楽章

ティトフ/サンクトペテルブルグ・ニューフィルハーモニー/ウルヴァジェフ(p)

Schumann 子供は眠る  パーヴェル・エゴロフ(p)

Pachelbel カノン ニ長調

コルチン/ルネッサンス室内管弦楽団

 唯一Bach のみ全曲収録(演奏者はロシア系ではない?)で、あとはあまりに断片すぎるCD。パーヴェル・エゴロフの「子供の情景」は全曲録音が存在するんだろうし、「ペール・ギュント」だってバラバラにすることもないでしょうに。チャイコもMozart も然り。

   全体にカタい演奏というか、フツウっぽいが、とにかく演奏者が珍しい。が、オーケストラの響きは薄いんです。サンクトペテルブルグ放送交響楽団は実在のオーケストラで、おそらく音楽院室内管もそうでしょう。でも、ほかのオーケストラは録音用なのかどうかわかりません・・・と思ったら・・・


(4) TGIF〜週末の物語

(FELISSIMO FMCD0001)

Mozart アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク K525〜アレグロ

ティトフ/サンクトペテルブルグ・ニューフィルハーモニー

交響曲第40番ト短調K550

ティトフ/サンクトペテルブルグ・フェスティヴァル管弦楽団

Beethoven 序曲「コリオラン」「レオノーレ第2番」

ティトフ/サンクトペテルブルグ・ニューフィルハーモニー

Handel 「ハレルヤ・コーラス」

ティトフ/サンクトペテルブルグ音楽院室内管弦楽団・合唱団

 この一枚はすべてティトフの指揮です。解説が付いていて、1954年生まれで日本にも来たことがある由。さきほど実在を疑った「ニューフィルハーモニー」は1992年に彼が創設したそうだけれど、スタジオ・オーケストラと明記してあります。

 ま、実直であまり色気のない演奏だけれどし、なんといっても曲目の組み合わせが異様しょう。但し、交響曲、序曲2曲は完結していて、ちゃんとした組み合わせで聴きたかったもの。


(5) Music For Two

(FELISSIMO FMCD0006)

Tchaikovsky バレエ音楽「白鳥の湖」より「ワルツ」「第4場のアンダンテ」

ティトフ/サンクトペテルブルグ・ニューフィルハーモニー

Rachmaninov ピアノ協奏曲第3番ニ短調 作品30より第2楽章

ティトフ/サンクトペテルブルグ・ニューフィルハーモニー/オルロヴェツキー(p)

Prokofiev 交響曲第1番ニ長調 作品25より「ラルゲット」

マルティノフ/サンクトペテルブルグ国立交響楽団

Verdi 歌劇「椿姫」より第3幕への前奏曲
Puccini 歌劇「マノン・レスコー」

マニーノ/サンクトペテルブルグ”ショスタコヴィッチ”フィルハーモニー・アカデミック交響楽団

Mozart ピアノ協奏曲第19番ヘ長調K459

ティトフ/サンクトペテルブルグ「クラシック音楽スタジオ」管弦楽団/ウルヴァジェフ(p)

 前半のロシア・プログラムが興味を引くが、Rachmaninov の協奏曲が全曲収録でないのは残念。「古典」も短い曲だから、全曲収録してほしかったもの。「国立交響楽団」は2000年に実演を聴いた団体かな?”ショスタコヴィッチ”フィルは初登場。

 後半はグッと違和感を増して、Mozart は全曲収録。名曲だけれど、演奏はフツウ。


(6) Sunday Monning

(FELISSIMO FMCD0004)

 これも既にこのサイトに収録済。

 ブランデンブルク協奏曲はティトフで全曲録音があるんでしょうねぇ。おそらく管弦楽組曲もあるでしょう。「四季」もあるし、この人はかなりの録音を残してますね。

 以上、たしか全6枚で揃いのはずです。他にもありますか?どうしてコンピレーションものは、こんなひどいバラバラ事件の組み合わせになるんでしょうか。あまりに「これから音楽を楽しもう」という人をバカにしているし、全楽章ちゃんと聴かせてください。


「おまけ」

HDC原盤を使った、こんなCDもかつて出ていました。「Bach ピアノ協奏曲集」

(2002年1月11日)


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written by wabisuke hayashi