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岡山交響楽団第30回定期演奏会


1999年11月14日(日)PM2:30〜岡山シンフォニー・ホール

バルトーク ハンガリーの風景
棚田 文紀 C for Orchestra(委嘱作品、初演)
ムソルグスキー組曲「展覧会の絵」(ラヴェル編)

杉本 賢志/岡山交響楽団 招待券が懸賞で当たりました。

 いつもの岡山シンフォニーホールですが、愛用の最上階が開放されておらず、ワタシの指定席(最上階全前列ド真ん中。全部自由席ながら・・・)には行けず。6割は入っていたなぁ、ファミリーや若い人がけっこういたのは感心。(1,000人よりはるかに上と想像)みんなカジュアルな服装でね、いい感じでした。
 お隣は女子中学生3人組。お行儀良かったですよ。せっかくの招待券でしたが、女房は頭痛で同行せず。残念。

 選曲がまたまた良いですよね。
 バルトークのこの作品のキモはピッコロと打楽器(二人・・・あれ3人だったかな?)ですね。なつかしい、まるで日本古来の民謡のような魅力的な旋律。このオーケストラはアマ・オーケストラとしてはかなりの水準で、管楽器はよく鳴って大活躍だし、弦の繊細なフォローもいい感じ。

 岡山出身の若い作曲家、棚田さんの作品は、幻想的で宝石をちりばめたような何度かの爆発が、印象的な美しさ。10分くらいでしょうか。現代の作品は、CDにならないし(仮になっても売れるはずもない)こうしてアマ・オーケストラが委嘱して初演するなんて、本当に立派。ピアノやドラも盛大に入って凄い迫力。暴力的な難解さはなくて、ナマで聴けばじゅうぶんな説得力。

 演奏会映えする曲と云えば、この「展覧会の絵」でしょう。

 なんせ打楽器が5人でっせ。もう、取っ替え引っ替えいろんな楽器が出てきてビジュアル的にも最高。拍子木の親玉みたいものあるし、あれ、なんて呼ぶのでしょうかギロギロとハンドルを回すやつも出てくる。
 冒頭のトランペットから朗々と会場に響きわたって、爽快。ラヴェルの編曲は、白黒のフィルムにむりやり色を付けました、ってなかんじで、人工的な不自然さがある意味なんともいえない世界。(支持!)管楽器がなかなかの迫力で、チューバのおじさんがフタ(長くて不思議な物体)を付けたり外したり、で大忙し。サキソフォーンのなま暖かい音色もセクシー。

 弦(とくに低弦)も優秀なアンサンブルでしたが、正直云ってずっと打楽器を見てました。飽きませんねぇ。最終版「キーウの大門」で、とうとうシンバルが全開で「ジャーン」と鳴り続けるじゃないですか。その後、両手を上げてシンバルを響かせますよね。(かっこいい!決まってる)
 で、とうとうラストでシンバルに呼応して、(待ってました!)ドラがド迫力で「ドゥア〜ン」と合いの手。もう、金管も「これでもか、まいったか」状態でギンギンで、いくらウチのステレオのボリュームを上げてもこの迫力にはかないません。音が会場の空気を揺り動かすのが、肌で実感できました。

 なんか安易に感動してしまって、一生懸命拍手してたら、花束贈呈で赤いバラは件のトランペッターに。異存なし。
 アンコールは「二人でお茶を」。粋で、あま〜い旋律を楽しげに表現してくれました。


【♪ KechiKechi Classics ♪】

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written by wabisuke hayashi