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川崎医大室内管弦楽団33回定期演奏会


2005年10月10日(祝)PM2:30〜倉敷芸文館ホールにて

Mozart

歌劇「コジ・ファン・トゥッテ」序曲
オーボエ協奏曲ハ長調
交響曲第39番 変ホ長調

伊豆丸 健 /川崎医大室内管弦楽団/独奏 津上 順子(ob) 

当日券500円。

   昨年の演奏会は行ってませんね。2004年10月「音楽日誌」を確認したが、お仕事忙しさがピークになっていたみたいで、休日にそんな余裕がなかったのか、そもそも演奏会情報がこなかったのか。(きっと後者)ことしはちゃんとBBSにも書き込みあったし、参加するOBからのダメ押し確認前夜祭(=飲み会)もあったし、祝日の昼の演奏会(ワタシはマチネーが一番楽)だったし、ちゃんと拝聴いたしました。このホールもお気に入り。

 前夜、OBであるお医者兼ヴァイオリニストから「今回のMozart は古典的演奏だよ」との予告を受け、「?」状態ながら始まった「コジ・ファン・トゥッテ」序曲・・・これが稀に見る激遅テンポ!噛みしめるように、ていねいに、明確にタクトを刻む伊豆丸さん。これはもちろん、学生さんの技量問題もあるだろうが「若者はまず、ヴォルフガングの素敵な旋律を正確に受け止め、表現し、弾きなさい」という指示と感じました。まだ、最初の演奏は肩慣らしなんです。

 序曲もナマ初耳だったが、名曲・オーボエ協奏曲ハ長調も初耳。津上さんは昨年2004年の「保科アカデミー室内管弦楽団」演奏会で一度拝聴しておりますね。瀬戸フィルのメンバーとのこと。(この団体は聴いたことがない)「序曲のテンポでやるのか?」と少々不安だったが、メンバー刈り込んで精鋭を揃えたのか(それでも低弦の人数は比較的多い)通常テンポ。これはもう軽快そのもの愉悦感溢れる、素晴らしいソロでありました。

 さて、20分の休憩後、メインの交響曲第39番 変ホ長調であります。2001年にOB団体である「川崎記念管弦楽団」で川田先生の熱血指揮の思い出もよみがえりました。第1楽章と終楽章繰り返しはその伝統ですか?これも予想外に通常テンポであり、伊豆丸さんの指揮姿は派手な動きではないけれど、正確に、的確にアンサンブルを指導しておりました。第2楽章「アンダンテ」で微妙にハズむリズム感に感心し、それが有名なる第3楽章「メヌエット」ではいっそう明確にその効果が際だちます。

 そりゃ、学生さんだし、ピッチが少々悪かったり、弦が薄いぞ、とか、ミスタッチが散見されたりすることもありますよ。でもね、フルートはとても立派だったし、オーボエ・ソロは二人とも立派だったな。(数年前のOBさんは緊張のあまり大ミスやってまっせ)伊豆丸さん、第3楽章「メヌエット」の中間部(クラリネット活躍部分)で微妙にテンポ落としてますね。

 終楽章。とうとうやりました、激遅テンポ再来。細かいパッセージが多いし、正確な演奏は難しいのかな。やはりここでも「音楽に誠実であれ」という意気込みがありました。ああ、それとティンパニが馴染みの赤澤さん(賛助)でして、この人、動きは抑制されているが、リズムが非常に的確なことにいつも感心します。伊豆丸さんの表現意欲の下支えをしていたのか。

 アンコールはHandel かな?おそらくはもう卒業する人、まだ見習いでこれから活躍する人も登場して、にぎにぎしく演奏は終了しました。

楽しい演奏会、ありがとう。


【♪ KechiKechi Classics ♪】

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written by wabisuke hayashi