「コンサートへ行こう」へ

岡大響OB管/保科洋常任指揮者就任35周年記念演奏会


2000年8月13日(日)PM2:00〜岡山シンフォニー・ホール

リスト 交響詩「前奏曲」

Mahler 交響曲第6番イ短調「悲劇的」

保科 洋/岡山大学交響楽団/OB管弦楽団

チケット代1,000円(当日券)

 こないだの岡響の演奏会は、開演時間を調べ忘れたのと、あまりの暑さに外出を断念。(すまん)今回のコンサートは、わざわざOBの方から「お誘い」のメールが直前に届きましたし、頑張って行きました。(ワタシのHPを見たらしい)保科さんも60歳を過ぎて、兵庫教育大学をもう引退されるそうで、それにしても35年間は凄い。パンフのなかにも、「往年のOBの子女が入団してくるようになった」と書かれていますね。

 お客の入りは900人くらいかな。いつもより学生が少ないのは夏休みのせいでしょう。今回は2階右上の席にて聴かせていただきました。

 さて、学生のオーケストラのほうは前回演奏した「前奏曲」。アナウンサーのお姉さんが「レプレリュード」と曲名を読み上げるのがおかしくて、ここは「レ・(ここでやや間を空けて)プレリュード」とちゃんと読んで下さいよ。前回も同じ印象ながら、打楽器が4人も頑張ってくれるのは嬉しいし、低音がよく響くのはナマならではの活気。チェロのソロも美しい。でも・・・・・。

 選手交代でOB管が出てくると、驚きの連続、となってしまう。だって、ホルンだけで13人ですよ。打楽器で7人。もう、舞台いっぱいいっぱいの大人数。フルートも6人でしょ。よくもまぁ、全国から集まってくれました。コンマスは外科医だそうで、医学も音楽も、と多彩な才能を持った人がいるんですね。うらやましい限り。(ソロが美音)ワタシにメールをくれたチェロの人は薬剤師でした。

 マーラーの6番はCDではよく聴くけど、さすがにナマじゃねぇ、滅多に聴く機会はありません。それだけで価値がある。いや、どのパートも本当に立派で、怒濤の迫力で「腹に響く」音楽でした。そのなかでも特に立派だったのは、ホルン(一番右のソロをやっていた人〜もう最高)、オーボエの腰のある音色、クラリネットの歌わせ方にも感心(ちなみに初めて聴いたバス・クラリネットの低音の美しさにも感動)、トランペットは音がひっくり返ったけれど、あれでいいんです。歯切れ良く思いっきりのよい音で、充分心に染みました。コントラバスも11人でゴリゴリと低音を響かせてくれて、言うことなし。

 2台のハープは、低音が効果的に使われていました。(CDで聴いたときには、コントラバスかと思っていた部分も有)チェレスタって鍵盤楽器でしたが、あんなんでしたか?(マーラーの音楽には絶対必要)・・・・そして、打楽器は言わずもがな。最終楽章のハンマーは楽しみにしていたんですよ。2台のティンパニ、縁をたたく大太鼓、カウベル(大部分はテープだったみたいだけど、違いますか?→失礼しました。本物だそうです)。

 お兄さんがハンマー振り上げて「ズドン!」とやってくれるじゃないですか。2回も。それと、コントラバスの強烈なピツィカートも期待通り。弦もかなり厚い響きで、マーラーの濃厚な世界を堪能しました。さすがOB、腕に覚えのある人が再結集したのでしょう。

 最近、BRILLIANTでMahler の全集買ったり、エア・チェック・テープをMDで整理して「MD版Mahler 全集」作りかけたりしていましたが、こんなナマ演奏聴いちゃヤバイかも。耳をつんざく金管の迫力、地鳴りのする弦の低音、会場にはじけ飛ぶ打楽器の音の矢。

 なり止まぬ拍手。


 自宅に帰って第6番再聴。

ヤノフスキー/オーストリア放響(1988年ライヴ)〜かなり以前にエア・チェックしたもの。まっすぐで飾りのない演奏だけれど、演奏会の余韻は楽しめました。


その後、演奏会の実行委員長さんからお礼のメールをいただきました。お恥ずかしい。失礼な表現などありましたら、許して下さい。


【♪ KechiKechi Classics ♪】

●愉しく、とことん味わって音楽を●
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written by wabisuke hayashi