Sarasate 「ツィゴイネルワイゼン」
(クレール・ベルナール(v)/クレール・ジボー/モンテカルロ国立歌劇場管弦楽団)


Sarasate 「ツィゴイネルワイゼン」(クレール・ベルナール(v)/クレール・ジボー/モンテカルロ国立歌劇場管弦楽団)
Sarasate

ツィゴイネルワイゼン

クレール・ベルナール(v)/クレール・ジボー/モンテカルロ国立歌劇場管弦楽団(録音情報不明)

Schubert アヴェ・マリア
MASSNET タイスの瞑想曲
Beethoven ト長調のメヌエット WoO 10
Mozart ロンド K.250(「ハフナー・セレナード」より)
Dvora'k ユモレスク
GRUCK メロディ
Schubert セレナード(「白鳥の歌」より)
Mozart メヌエット K.334(「嬉遊曲第17番」より)
Bach /Gounot アヴェ・マリア
Albeniz タンゴ
PONCE エストレリータ
Faure 夢のあとに
PARADIS シチリアーノ
Dvora'k 母の教え給えし歌(以上1972/73年録音)
Beethoven ロマンス第2番 ヘ長調(1970年録音)

アルトュール・グリュミオー(v)/イストヴァン・ハイデュ(p)/エド・デ・ワールト/ニュー・フィルハーモニア管弦楽団

PHILIPS PHCP-10114 中古250円にて購入

 クレール・ベルナールというヴァイオリニストも(あちこち検索しても)よくわからない。ジボーはフランス辺りの女流で、オペレッタとかBeethoven の交響曲第5番の録音もあります。この作品といえばハイフェッツが十八番(おはこ)だけれど、ま、”ハイフェッツ色全開”でして、まさに快刀乱麻の切れ味。ところがこのクレール・ベルナールは、ややゆったり余裕のテンポであり、それは技術的不足の結果ではなく、細部までしっかりていねいに表現するため必要な個性と感じました。

 最終楽章はテクニッシャンならではの快速運弓の見せ所だけれど、テンポますます遅めて、中間部は更にじっくり歌って、テンポ・アップの効果抜群〜しかも端正に美しい。粘着質な表現ではなく、細部までしっとり、ていねいに歌ってかつてない感銘ありました。ジボーのバックもティンパニのアクセントが衝撃的。アクロバティックな「ツィゴイネルワイゼン」ではなく、別種の魅力溢れる名曲としての存在感を発見。彼女の録音はこれのみ。他に録音は残っていないものか?録音情報も(これのみ)ありません。

 残りはアルトゥール・グリュミオー(v)の小品集が16曲収録され、水が滴るような美音を堪能したものです。ちょっと前曲との組み合わせとしてはムリムリでして、まず「Schubert アヴェ・マリア」で精神(こころ)の落ち着きを取り戻しましょう。上品、高貴、そんな形容が似合う艶やかなるヴァイオリン。「タイス」あくまで無垢な感銘に溢れて切なく、Mozart の馴染みの旋律はしっとりとした愉悦に溢れました。

 「Schubert セレナード」「Gounot アヴェ・マリア」には、ヴァイオリンの域を超えた、清らかな歌声が木霊します。「タンゴ」「エストレリータ」に於けるスペイン風リズムにあくまで気品失わず、「夢のあとに」は寂しくも遣る瀬ない。「母の教え給えし歌」の懐かしい旋律は万感胸に迫ります。

 Beethoven ロマンス第2番 ヘ長調は、厳つい彼の作品群中、珍しく上機嫌で、優しい世界が広がって大好きな作品です。この演奏はLP時代からのお気に入りでした。デ・ワールトは未だ29歳、売り出し中で「伴奏録音」に駆り出されたのでしょう。そっと囁くように華やかなるソロを支えておりました。

 全曲通して、音質良好なのもありがたい。

(2007年4月27日)


BBSにて投稿情報有。感謝。

1947年生まれでパリ音楽院を数々の賞を得て卒業、1964年には芳紀17歳でブカレストのエネスココンクールで優勝、作曲家の指揮で録れたハチャトゥリャンのヴァイオリン協奏曲はいまや幻の名盤扱いされていることは、近傍の音楽人名事典とかレコ芸にはよく掲載されていることですが、最近の活躍については余り聞かないですね。上記デビュー盤のジャケットを飾る彼女、相当の美形で二枚目のチゴイネルワイゼンやカルメン幻想曲などが入ったLPのポートレートは益々コケティッシュ。なぜかCDはでませんね、チゴイネルワイゼンを除いて...。


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