Tartini ヴァイオリン協奏曲ニ長調D.15/へ長調D.64
(グッリ(v)/アバド/ミラノ・アンジェリクム管弦楽団)


Tartini ヴァイオリン協奏曲ニ長調D.15/へ長調D.64(グッリ(v)/アバド/ミラノ・アンジェリクム管弦楽団)
Tartini 

ヴァイオリン協奏曲
ニ長調D.15/へ長調D.64
合奏協奏曲イ短調 D.115

グッリ(v)/アバド/ミラノ・アンジェリクム管弦楽団

VENUS TKCZ-79236   録音年不明(ステレオ?)  1,000円(中古で買ったかも?それだったら価格不明)

 アバドのデビュー付近の録音ではないか、とのこと。ディスコグラフィを見ても録音年は特定できません。ニコリッチ盤を聴いてすっかり気に入ったので、Tartiniの他のCDを探したらこんなん出てきました。収録作品ダブらず。オーヴェルニュ管がかなり洗練されたアンサンブルだったし、こちらステレオ初期の録音で、その時期の演奏スタイルだから、いきなり大音量(に近い)オケで始まったときには少々違和感ありました。それなりにゴージャスで雄弁。

 でもね、グッリのヴァイオリンってやっぱり好き。アーヨとかミケルッチとか、歴代イ・ムジチのメンバーとしての同質性を感じさせる、明快で歯切れの良い音色。一点の雲も存在しないイタリアの青空が広がります。ニコリッチのヴァイオリンは、禁欲的な修道僧が修行中息を潜めているような静謐さが支配したけど、こちらもっと自由に歌って、おいしいものたっくさん食べて、人生謳歌しているような、豊かなヴァイオリンなんです。

 録音の加減か、オケの問題か、若きアバドの未熟さ故か、バックは時に響きが濁ります。ヴァイオリン・ソロに通奏低音中心に付けているときは問題なし。でも、表情明るく愉快なグッリのソロになんの問題もなし!ニ長調D.15協奏曲の第3楽章終盤、鮮やかなカデンツァが出現して驚かされます。これ、楽譜はどうなっているの?

 へ長調D.64協奏曲も、「ワシのソロの妙技を見てちょうだい!」的雄弁さがあって、拍手喝采してあげたい賑々しさがありますね。グラーヴェでは一転、暗鬱とした心情が表現され、終楽章ではそんな不安を一気に吹き飛ばすような快活な表情が戻りました。ま、ガラスのような繊細、とは無縁だけれどこちらの表現のほうがなんとなく馴染んだ感じがして、ほっとします。

 合奏協奏曲イ短調は、後年のアバドを彷彿させるような、充実した歌を感じるが、オケの洗練に少々問題有。数人のソロが絡み合う旋律が美しい佳曲でした。(2004年12月16日)


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