Walton 序曲「ポーツマス・ポイント」/Britten 「4つの海の間奏曲」/
Mussorgsky 歌劇「ホヴァーンシチナ」前奏曲/Liadov 「キキモラ」/
Stravinsky バレエ音楽「春の祭典」
(デイヴィッド・アサートン/BBCウェールズ・ナショナル管弦楽団)


BBC Music Magazine MM135 Walton

序曲「ポーツマス・ポイント」

Britten

歌劇「ピーター・グライムズ」より「4つの海の間奏曲」(夜明け、日曜の朝、月光、嵐)

Mussorgsky/Shostakovich編

歌劇「ホヴァーンシチナ」前奏曲

Liadov

管弦楽の民話「キキモラ」

Stravinsky

バレエ音楽「春の祭典」

デイヴィッド・アサートン/BBCウェールズ・ナショナル管弦楽団

BBC Music Magazine MM135 1994年8月21日ロイヤル・アルバート・ホール・ライヴ

 David Atherton(1944ー英国)はロンドン・シンフォニエッタとの現代作品のイメージ、香港フィルとかリヴァプール・フィルの首席指揮者を経て、現在も元気で活躍されているのでしょうか。幾度も来日されております。BBCの音源は現在でも種々衣装を変えて入手可能、これはMusic Magazineの付録が安く放出さたものを入手したのでしょう、記憶はありません。いかにもプロムスな演目、これに+協奏曲の演奏会じゃないか、そう類推します。音質良好、会場の自然な空間+熱気しっかり伝わりました。

 Waltonの演奏会序曲はいかにも幕開けに相応しい、明るくも軽快な躍動作品(5:49)。Brittenの「間奏曲」は最近お気に入り、緊張感漂う「日曜の朝」は不安な事件発生を予感させるもの。歌劇全体を聴いていなくて、筋書きの意味合いも理解していないけど、雰囲気は予想できますよ。そして「嵐」の激しい爆発、BBCウェールズ・ナショナル管弦楽団の実力発揮して、ここは相当な迫力!聴衆の拍手も熱狂的でした。(4曲計16:25)

 歌劇「ホヴァーンシチナ」は数少ない馴染みの声楽作品。細部Shostakovichの手が入っているハズだけど、こちらド・シロウトにはいつもの静謐、安寧な美しい旋律サウンドな序曲であります。オケのサウンドは洗練され、たっぷり美しいもの。(6:45)Anatoly Lyadov(1855ー1914露西亜)は拝聴機会は少なくて「キキモラ」はBorodin風オリエンタルなわかりやすい風情+神秘性+可憐なるメルヘンを加えてやがて盛り上がっていく感じか。(7:59)静かな作品連続は次の「春の祭典」を浮き立たせる配置でしょう。

 さてメイン演目の「春の祭典」。現代ものを得意とするアサートンの手腕、オケの技量も問われます。これはライヴとも思えぬ緻密精密なアンサンブル、汗水熱狂的荒々しい方向に非ず、要らぬ余情を交えぬクール洗練されたサウンドに力強い迫力、推進力充分。テンポに落ち着きがあって、バランスよく響きは濁らない細部明晰、リズムのノリもよろしい感じ。オケは上手いですね、ティンパニの反応のよさに感心しました。最強音場面に響きは濁らず、弱音の瑞々しい美しさも際立ちます。この作品にもっとバーバリズム!”汗水熱狂的荒々しい方向”を求めるなら、ちょいと英国紳士風抑制矜持演奏、自分の嗜好ではピエール・ブーレーズとの出会い以来、こんな演奏が理想のひとつでした。(35:49)

(2019年6月1日)

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written by wabisuke hayashi