Shostakovich バレエ組曲「ボルト」/ジャズ組曲第1番/
ジャズ組曲第2番 (舞台管弦楽のための組曲)/
タヒチ・トロット(ドミトリ・ヤブロンスキー/ロシア国立交響楽団)


NAXOS 8.555949  971円 Shostakovich

バレエ組曲「ボルト」 作品27a
ジャズ組曲第1番
ジャズ組曲第2番 (舞台管弦楽のための組曲)
タヒチ・トロット 作品16(ジャズ・ソング「二人でお茶を」の管弦楽編曲)

ドミトリ・ヤブロンスキー/ロシア国立交響楽団

NAXOS 8555949 2001年録音  971円

 Shostakovichは日本で意外と人気でして、交響曲全集がけっこう売れていると思います。演奏機会も少ないワケじゃない。20世紀の音楽は一般にワタシの縄張りなんだけど、正直苦手方面の音楽であります。全集はコンドラシン一組のみ在庫、他は処分してしまいました。もっと新しい録音、こだわりのない爽快な演奏で聴くべきなのかな?ヤンソンスとかハイティンクとか。ところが(あまり著名ではない)管弦楽作品だと、けっこうオモロく聴けるのが不思議。おそらく市場的にも交響曲以外は人気薄で、リンク先5枚組だって1,500円(送料経費込)にてオークション無競争落札出来ましたもの。このCDは記録によると2004年に入手していて、聴く機会は多いんです。

 ロシア国立交響楽団というのはいったいどーなのか?(スヴェトラーノフのオケの末裔なのか)難しいところだけれど、このCDで聴く限り立派な、ちゃんとしたアンサンブルであります。ドミトリ・ヤブロンスキーはロシアの中堅か。音質も優秀です。

 バレエ音楽「ボルト」は1931年に初演し、失敗した(CD2枚分)らしくて、この組曲は7曲を編んだもの(29:05)。筋書きは、勤務怠慢で解雇された工場労働者が、復讐のために機械の中へボルト(ねじ)を落として壊してしまおうと計画。しかし、そそのかされ実行しようとした二人のうちの少年が自分の使命を思い出し、工場長に密告して陰謀を未然に阻止する〜といった陳腐でありがちな内容だけれど、音楽は緊張感とシニカル+ユーモア剽軽軽妙が混じり合ったような味わいあるもの。序曲のものものしい雰囲気ともかく、そのあとは目眩く変化連続でたっぷり楽しませて下さいます。「タンゴ」辺りはもう少々羽目を外して欲しかったところだけれど、ありきたりな”露西亜の哀愁”的旋律は忘れられぬ魅力であります。

 ジャズ組曲第1番は「ジャズ?」といった雰囲気ではなくて、小学校の運動会開始のような安直な行進曲、安物のような見せ物サーカスの哀愁のワルツというかジンタ(第2/6曲)、再び運動会の徒競走の音楽(第3/7曲)、神妙に開始して結局安っぽく仕上げちゃう(第4曲)のワルツ、子犬がじゃれつくようなポルカ、シンプルそうでけっこう変拍子なんかも出てくるし、妙にレトロでわかりやすいが、変化に富んで賑々しい雰囲気たっぷり堪能可能。

 ジャズ組曲第2番もジャズではないな。ここでも「ワルツ」は見せ物小屋の安直なる雰囲気たっぷり(オケは滅茶苦茶上手いけど)であり、ポルカは少しずつ調子外れの怪しい軽快さ満ち溢れ、サウンドとしては小編成各パート一人っぽい薄さが絶妙、終曲「ブルース」は日本映画黄金時代の1950年代〜60年代の若者無頼ものを彷彿とさせて、安っぽさも頂点に!最高っす。スチールギター?がヒジョーにエッチなんです。

 タヒチ・トロット(二人でお茶を)は、けっこう有名な編曲(原曲だって誰でも知っているが)でして、このサイトにも出てきております。洗練され、管弦楽法の精緻を極めたような!粋な作品であります。先ほどまでのジョーダンのようなシニカルさはないんです。いつまもBeeやんとかBrahms ”眉間に皺”系交響曲ばかりではなく、こんな素敵な音楽を楽しみましょうよ。

(2009年11月6日)

【♪ KechiKechi Classics ♪】

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written by wabisuke hayashi