Mozart バレエ音楽「レ・プティ・リアン」/「イドメネオ」
(ジェーン・グラヴァー/ロンドン・モーツァルト・プレーヤーズ)


Ikegami DC-0043 2枚組500円にて購入 Mozart
@バレエ音楽「レ・プティ・リアン」K.299b(App.10)より「序曲」「パントマイム」
Bバレエ音楽「イドメネオ」K.367

ジェーン・グラヴァー/ロンドン・モーツァルト・プレーヤーズ(1991年IMAホール録音)

Aホルンと管弦楽のためのロンド 変ホ長調K.371

ギュンター・ヘーグナー(hr)/ホルスト・シュタイン/ウィーン交響楽団

Cピアノ協奏曲第27番 変ロ長調K.595

岡田桂子(p)/マレック・セヴェン/ワルシャワ室内管弦楽団

Ikegami (ポニーキャニオン)DC-0043((p)1991) 2枚組500円にて購入(壱枚目)

 これも「コンピレーション」2枚組、Ikegamiという情報機器の会社が45周年記念のパーティかなんかで配布したもの(?バブルの余韻華やかなる頃)でしょう。ここ最近、BOOK・OFFでCDを探さ(せ)なくなったし、ましてや”コンピレーションもの”は演奏の質、音質にバラ付きが気になることも多いので、珍しい入手機会でした。(2008年11月五反田BOOK・OFFにて)社長さんの趣味だと思うが、選ばれた演目、音源ともよく熟慮されたものだと思います。

 Mozart のバレエ音楽は実演でも、録音でも接する機会は少ないと思います。彼には駄作がない。「レ・プティ・リアン」は子供の頃からのお気に入りだけれど、2曲のみ収録が残念なる溌剌躍動するアンサンブル、瑞々しい現代楽器アンサンブルの精華と呼びたいくらいしっとりと美しい。著名室内管弦楽団がゴロゴロしている英国でも存在感を誇る実力派オーケストラでしょう。バレエ音楽「イドメネオ」第1曲は「シャコンヌ」と題して、アレグロ〜ラルゲット〜アレグロ、9:20のいきいきとした(けっこう劇的な)シンフォニアであります。パ・スール、パスピエ、ガヴォット、パッサカリアと続いて、どれも晴れやかな表情、充実しておきます。

 ロンド 変ホ長調K.371は、ウィンーン・フィルのヘーグナー(hr)登場。選ばれた作品も渋いわずか6分弱のものだけれど、豪快で朗々と骨太、少々ぶきっちょな感じのソロ(じつは演奏が難しいんだろうな、ウィンナ・ホルンだし)が最高。いったいどこから持ってきた音源なのか。管弦楽伴奏は未完成とのことだから、誰の補筆完成版なのか、クレジットはありません。5:48の愉悦。

 ピアノ協奏曲第27番 変ロ長調K.595〜岡田佳子さんは仏蘭西、ポーランド辺りで活躍中らしい。デリカシーに富んで、タッチが繊細に美しい。作品に相応しい清潔さも溢れます。バックが予想以上の好調であって、ワルシャワ・フィル辺りの鳴らないオーケストラを想像すると、全然姿が違う・・・ココロ洗われますな。無条件幸福ヴォルガング作品中、秀でて好みのピアノ協奏曲であり、聴く機会の多いもの。これほどの静謐と潤いを感じさせる演奏に出会えるとは・・・どれも優秀録音也。

 ま、こんなCD、フツウ誰も買いませんわな。思わぬ拾いものでした。(2枚目にはニ短調協奏曲K.466も収録されます/それも含めコメントはまた、いずれ)

(2009年7月3日)

【♪ KechiKechi Classics ♪】

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written by wabisuke hayashi