Gershwin「パリのアメリカ人」/Bernstein 交響的舞曲「ウェスト・サイド・ストーリー」
(小澤征爾/サンフランシスコ交響楽団)


DG  POCG-9699 Gershwin

「ラプソディ・イン・ブルー」

ジークフリート・シュテッキヒト(p)/マズア/ゲヴァントハウス管弦楽団(1975年録音)

パリのアメリカ人

Bernstein

ミュージカル「ウェスト・サイド・ストーリー」より「交響的舞曲」

小澤征爾/サンフランシスコ交響楽団(1972年録音)

DG POCG-9699 280円(中古)で購入〜もともと1,000円の国内盤

 シュテッキヒトの録音はドイツ・シャルプラッテンからの借り音源で、なんどもCDになっておりました。(ワタシはダブり買い)DGはアメリカものに弱いみたいで、レヴァインやバーンスタイン(新盤)を廉価盤にするわけにはいかなかった事情もあるのでしょう。ふだん文句ばかり付けている小澤も、この録音はずっと手に入れたかったもの。

 純個人的に「PCのHDクラッシュ〜PCご臨終」事件がありまして、仕事から帰るとその修復作業を毎日続けていたので、一週間ほど(音は鳴っていても)音楽には集中できませんでした。ようやくひと通りPC環境も整って、気持ちも新たにHPの原稿を執筆しよう(在庫原稿はすべて消えてしまったので)と思ったが、さて、気分一新のためにはなにがよろしいか?・・・で、これにしてみました。

 明るい音楽が良いかな?と少々安易に。結果的には少々アン・マッチだったが、ま、楽しめました。やっぱりこの辺りの音楽は大好き。

 「(旧)東ドイツのGershwin」は、いかにも真面目できっちりしていて、これはこれでよろしいと思います。やや重心が低いが、「これはクラシック音楽なんですよ」とでも主張しているような、流し、とか、弾き崩しとは縁のない旋律を大切にした演奏なんです。もちろん(バーンスタインみたいに)カットはなし。豪華で厚みもある。

 ゲヴァントハウスのGershwinというのも、なんとも不思議な取り合わせだが、巧まざる「色気」を感じさせるところも凄い。但し、スウィング感は期待できない。これはたしかに素敵なアメリカ音楽だが、燕尾服が似合いそうな貫禄さえ漂わせて一聴の価値有。録音もきわめて良好。


 ワタシがこんなことを言ってもしょうがないが、小澤はホントにツマらなくなりました。サイトウ・キネン(なぜ斎藤記念ではないのか?)の演奏をテレビなんかで見たりするが、まいどガッカリする「抜け殻のような演奏」ばかり。1972年といえば、ボストンに行く直前でしたよね。この辺りが一番良かったんじゃないかな、爽やかで若々しくて。

 「パリ・アメ」って、多種多彩な工夫が施された近来稀に見る名曲中の名曲。オケにはそうとうの技巧を要求するはずだし、軽快なノリを維持するのは至難の技と思います。明るくて、希望に満ちて、足取り軽くなくちゃいけない。だからベルリン・フィルとか、ウィーン・フィル、パリ管でもダメなはず。バーンスタイン/NYPの録音はひとつの理想だが、少々肉食いすぎ、といった脂っこさを感じました。

 サンフランシスコ響は、さっぱりとした良い音で鳴っています。このオケ、モントゥー、クリップスの時代からこんな感じでした。現在はティルソン・トーマスでしたっけ?歴代、良い指揮者を揃えているんですよ。(エンリケ・ホルダという大失策もあったらしいが)リズム感に息の深さが欠けているのは、この曲ではピタリとハマっていて、誠実かつ快活なことろも理想的。


 有名すぎる「ウェスト・サイド」ですが、意外とと良い演奏ってないもんです。これもバーンスタインの旧盤かな、ふだん聴くのは。リズムが複雑で、しかも激しいですからね。紙一重でモタつきを感じる演奏も多いこと。小澤は快調です。アンサンブルの精緻さはこのころから立派でした。スピード感と仕上げの丁重さがバランスしていて、文句なしの美しい演奏でした。録音もなかなかよろしい。金管がキンキンしない。

 ところでこのジャケット写真、どこの都市ですか?ニューヨーク?(2001年11月30日)


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written by wabisuke hayashi