Franck 交響曲ニ短調
リッカルド・ムーティ/フィラデルフィア管弦楽団(1984年パリ・ライヴ)


Franck 交響曲ニ短調〜リッカルド・ムーティ/フィラデルフィア管弦楽団(1984年パリ・ライヴ)
Franck

交響曲ニ短調

リッカルド・ムーティ/フィラデルフィア管弦楽団(1984年パリ・ライヴ)

Bizet

交響曲ハ長調

トーマス・シッパース/イタリア放送ナポリ”スカルラッティ”管弦楽団(1970年ライヴ)

LIVECLASSIC100 LBC-034  500円?だったか

 音楽ファンの末席に座する者として恥ずかしいが、ワタシには苦手系の音楽が多いんです。この著名なる「交響曲ニ短調」もその範疇に入ります。でもね、いろいろ聴いてみてその真価をいつかは発見したい・・・そんな努力は続けていこうと〜音楽を聴き続ける行為は止めないと考えております。で、先日、ずっと眠っていたこのCDを出張社用車中に(偶然に)聴いたら・・・

 ・・・おお!なんということか。玉石混淆の誉れ(?)高き「LIVECLASSIC100」シリーズ中出色の良好なる音質を誇って、なんとも奥行きあるフィラデルフィア管弦楽団の響きが快い。ワタシはこの作品、どうも辛気くさいというか、ズズ暗い晦渋暗鬱なる旋律が気に食わないんです。独逸系の立派な交響曲に仕上げちゃうと、いっそうその違和感も強い。(代表例;フルトヴェングラー、ザンデルリンク辺りか?)ま、あくまで好みの問題ですが。

 冒頭のウダウダしたジミな弦が、なんとも練り上げられた響きで(珍しく)快感でした。繊細なニュアンスに充ちて、かつてない明快メリハリのあるオケは抜群に上手い!響きが明るいんです。もともとオルガンを意識した作品らしいから、響きがジミなのは当たり前なのだろうが、いつになく華やかで柔らかく、しかも厚みと奥行きが余裕充分に鳴り渡って、急(せ)かない、あわてない。叫ばない。リキまない。

 ハープに乗ったピツィカートが寂しげに開始する第2楽章「アレグレット」だって、妙にセクシーであります。そして木管がしっとり絡んで、右からチェロが遣る瀬なく突入〜ヴァイオリンが切なくすすり泣いて・・・でも、表情付けがウェット系じゃありません。(水も滴るゾクゾクするような瞬間頻出するが)あくまでネアカ(死語か?)、むしろフレージングは清潔そのものであって、のびのび背筋も伸びます。テンポの揺れは恣意的ではなく、必要最低限度の則(のり)を超えません。また、それが効果的なんだから。”鳴るオケ”って、弱音の表情が明快に理解できることですよね。

 終楽章は以前から好きでしたよ。これはモントゥー/シカゴ交響楽団(1961年)で第3楽章だけ馴染んでいた(現在では全曲購入したが)せいであります。ラテン系の指揮者に、アメリカの馬力あるオケの圧倒的明快華麗壮麗なる響き大爆発!の快感。個性方向は様々だけれど、ムーティ/フィラデルフィア管弦楽団もその通りでありまして、颯爽として速めのテンポはカッコ良いでっせ。しかも、常に余裕を感じさせて落ち着きも、ウキ立つような味わいにもバランスして文句なし。多彩なる転調が自然に歌われて、素晴らしい効果。

 フィラデルフィア管弦楽団はどのパートも文句なく上手いけど、弦の練り上げられた響きが・・・んもうたまらぬ魅力。(ラスト金管のド迫力にも驚くが)これは希有なるライヴでしたね。拍手も盛大。

 フィル・アップは擬古典的作品であるBizet 交響曲ハ長調〜トーマス・シッパース/イタリア放送ナポリ”スカルラッティ”管弦楽団(1970年ライヴ)・・・コレ、いかにもブート・レグ!的ほぼ残響なしオン・マイク粒の粗い平板音質だけれど、演奏は生き生き躍動しております。青春の息吹を感じさせるようなお気に入り作品であり、辛気くさい方面の前曲と妙にマッチしておりました。(この部分、「音楽日誌」よりそのまま転載)

(2006年3月31日)


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written by wabisuke hayashi