Debussy 「三つの映像」/Stravinsky 組曲「火の鳥」/Ravel 「ダフニス」第2組曲
(ベイヌム/コンセルトヘボウ管弦楽団)


Q DISC 97015 11枚組(+DVD) Debussy

管弦楽のための映像(1948年ライヴ)
ジーグ/春のロンド/イベリア

Stravinsky

組曲「火の鳥」(1919年版)(1948年ライヴ)

Ravel

「ダフニスとクロエ」第2組曲(1954年ニューヨーク・ライヴ)

ベイヌム/コンセルトヘボウ管弦楽団

Q DISC 97015 CD6   11枚組(+DVD) 中古3,980円のウチの一枚

 毎度毎度のワン・パターン反省だけれど、購入したせっかくのお宝CDをちゃんと聴けていない。もともと「これぞ究極の名演!」「不朽の名盤!」「ほかは全部捨てても良い!」みたいなノリには賛同できなくて、ま、もっと気軽にココロ安らかに音楽を楽しめればいいじゃないの、的立場ではあるけど、これを購入したのが2004年2月、1年半以上放置していた(もしくは聴いたのかも知れないが失念している)とは・・・音楽に対する粗雑な姿勢を反省しなくては。だいたいこのセット、10年間も「激安出現」を願い、夢が叶ったものでした。反省。

 ベイヌムは晩年にDebussyをステレオ録音しており、ワタシは子供時代に「900円グロリア・シリーズ」を買い損ねているんです。これも欲しい!閑話休題(それはさておき)・・・このCDを取り出したキッカケは「火の鳥」です。表記では「第2組曲」と・・・?聴いてみると、なんのことはない馴染みの1919年版組曲じゃないの。

 これが年代的に考えても音質がそれなりに良好。なにより演奏が、序奏のコントラバスからリズムがくっきりノリノリでして、快速テンポ、モダーンなセンス溢れて魅力的。オケの上質ぶり〜厚みと暖かさ、色彩感は充分だし、機能性も充分、引き締まったアンサンブルでした。戦後の荒廃色濃い1948年でしょ?その復興ぶりに驚くばかり。木管などとても美しい。

 同じ1948年の録音である「映像」は、少々音質的に落ちるというか、年代相応と言うべきでしょうか。(ちゃんとカスタネット・ソロは聞こえるくらいの水準)これは纏綿と豊かに歌う演奏に間違いはないが、数年前まで君臨していたメンゲルベルク(の超・個性ぶり)を想像するとかなり印象が異なりました。まともというか、立派というか、暖かいコンセルトヘボウ・サウンド、といった現在までのイメージに既に接近していると思われます。技術的にはまったく見事な、繊細なるアンサンブル。やや速めのテンポを余裕でこなしております。

 「ジーグ」ではメリハリ付けた旋律の躍動感、「春のロンド」のアツい推進力、華やかな歌が爆発して魅力的。「イベリア」に於けるホルンの豊潤な厚みと俊敏なる反応、トランペットの柔らかな雄弁、(いつもながら)木目の質感を感じさせる木管楽器、官能的でさえある弦の節回し。状態のよろしくない音質でも、しっかり感じ取ることできる”静謐”。(ベイヌムはこの作品を多く演奏しており、もっと条件の良い録音が存在するそうです)

 「ダフニス」こそ、オケの真価を問われる難曲であります。木管の超絶技巧必需はご存じの通り。音質に目をつぶれば、演奏水準内容は上記と変わらず見事なアンサンブルの完成度。うねるような見事な大河の流れを感じさせる、偉大なる集中力。わざわざムリして集めるような録音じゃないかも知れないが、これで音質良好だったらなぁ、文句ないでしょ。歴史的録音は、ノーミソ中でイメージを補完しているのかな?フルートなんか泣けるくらい雄弁多弁華麗ですよ。ヴァイオリン・ソロだって切々と歌ってました。

 ぱっとしたコメント付けられないが、ずいぶんと楽しめた、ということでご勘弁下さい。

(2005年12月3日)


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written by wabisuke hayashi