To CLASSIC ちょろ聴き
CLASSIC ちょろ聴き(5)
Berlioz 幻想交響曲 作品14 ケーゲル/ドレスデン・フィル(1984年録音)
これは「幻想」好きな人にはタマらんCDか?誰が言い出したか知らんが、ケーゲルに「狂気」ばかりを求めるのはいかがなものか。個人的には第1楽章と第4楽章の繰り返しがありがたい。鳴らない地味なオーケストラながら、決然としたフレージングの明快(な暗)さが完成度の高い演奏か。でも、あまり好きな曲じゃないので、新しい発見はなし〜というか盛り上がりまへんなぁ。終楽章の鐘の趣味悪さは最高!(特殊楽器?)もっと思いっきりハデハデしく、抜群の馬力のあるオーケストラで、明るく大騒ぎした演奏を望みたい。精神性は要らん。(2002年2月24日)
Vivaldi 合奏協奏曲集「四季」(1972年)〜カラヤン/ベルリン・フィル/シュヴァルベ(v)
おお、着実に格安海賊盤でカラヤンが揃っていく。まずシュヴァルベのソロが無条件に美しく、いかにも昔風の映画に出てきそうな、髪の長いご令嬢を想像させるしっとり感。アーノンクール以来、忘れ去られてしまったこの曲の原点のような、旋律を大切にした演奏です。カラヤンのバロックは豪華で、シックで、細部まで思い入れタップリでホント楽しめます。ベルリン・フィルの神髄はここに有。ワンパターンだけれど。(2002年2月20日)
Mozart ピアノ協奏曲第20番(1941)、Beethoven ピアノ協奏曲第3番(1942)〜ケンプ(p)/ケンペン/ドレスデン・フィル
この演奏にはギヴ・アップ。技術的に切れる訳じゃないけど、ゆらゆら揺れるテンポ、燃える情熱(Mozart のロマンツェ中間部!)で、とにかく雰囲気タップリでマイリました。あちこちに細かい仕掛けがあって、フツウにやればわざとらしいはずなのに、説得力は比類なし。針音たっぷりだけれど、音質は気にならない演奏。バックも良いですよ。数日間聴いて、HP原稿を断念!って、とにかく聴いてみて。何も書けない自分がなさけない。(2002年2月19日)
Berwald ヴァイオリン協奏曲、STENMAMMAR 二つの叙情的なロマンス、AULINヴァイオリン協奏曲〜リングボリ(v)ヴィレン/スウェーデン室内管(1997年)
北欧とまとめてしまうと語弊があるが、清廉で甘い旋律がどうしてこんなに知られていないのか不思議なほど魅力溢れる秘曲が多い。NAXOSは意欲的な録音が多いが、残念ながらここではヴァイオリン・ソロがデリカシーに欠けて、技術的にもかなり問題有。それでも、このCDの価値はそう減じない。後半三曲が特に美しい。(2002年2月14日)
Mahler 交響曲第4番 ショルティ/コンセルトヘボウ管弦楽団(1961年)
ショルティのMahler は趣味ではないが、旧録音には興味がある。オーケストラの響きが暖かくてふくよか、DECCA録音の立体感が素晴らしい。この人のMahler はどうも俗っぽすぎるというか、ナマグサ坊主みたいで不思議な印象がある。サッパリしてドロドロしないが、妙な色気もある。気持ちよく聴けるし。完成度も高いが、何も残らないか。スタールマンの歌はやや昔風。(2002年2月13日)
【♪ KechiKechi Classics ♪】
●愉しく、とことん味わって音楽を●
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