To CLASSIC ちょろ聴き
CLASSIC ちょろ聴き(18)
PERGPLESI 喜歌劇 「奥様女中」ツェピエル/ワルシャワ・シンフォニエッタ/ビマ(s)/ポリドリ(br)
ウベルトは年輩の気難しい金持ち独身貴族で、若く頭の良い女中のセルピーナが手練手管で奥様に納まるという、わかりやすい筋書き。「玉の輿」狙い?それとも、年齢差を越えた真の愛か。これ「フィガロ」の原型みたいだね。「賢いお女中」大活躍なんて。有名な作品だけれど、意外なほど録音は少なくて、コレは貴重です。オーケストラのアンサンブルは、ま、たいしたことないが、歌い手は達者で、ウベルトのスケベ中年ぶりを余すところなく表現した甘い声もヨロシ。セルピーナも賢く、可愛らしい味わいがあるじゃないですか。ワタシのような永遠のオペラ初心者でも、存分に楽しめる一枚。(2003年5月24日)
Mahler 交響曲第2番「復活」ハ短調(1960年)〜シューリヒト/ヘッセン放送交響楽団・合唱団/フランクフルト・ジング・アカデミー/ピュエツ(s)ヘフゲン(a)
緊張感もあるし、素晴らしく流れが良くて、重苦しくならない。爽やかなアツさも集中力もある。音質良好とは言えないが、苦になるほどの水準ではない。1985年に同じオーケストラでインバルが録音するが、こちらのほうが細部に神経質さを感じさせない。合唱がね、ここまで充実している録音は意外とないと思いますよ。CD一枚に収まっていなくて、最終楽章が途切れることが唯一の不満か。(2003年5月24日)
Berlioz 幻想交響曲+「真夏の夜の夢」〜モントゥー/ウィーン・フィル(1959年)
LP時代に「2枚組2000円」のGTシリーズで愛聴した名盤。CDでは目が覚めるくらい音の状態が改善されている。これほど上品で、自然体で、バランスよく、粋な演奏はないっすよ。ブーレーズの旧盤以外はほぼ受け付けないこの曲も、これだったらココロ安らかに素直になれる。いわゆる「美しい演奏」とはこのことか。このあとに北ドイツ放響との録音があるが、ぜひ再聴したいもの(じつは初めて買ったCDだったが、血迷って売り払った)。そして、こんな幸せな「真夏の夜の夢」も滅多に存在しない。(2003年5月11日)
Mahler 交響曲第6番〜ラインスドルフ/ボストン交響楽団(1965年)
一部のココロあるファンからCD化を鶴首されていたもの。オーケストラがね、昨今の小澤時代以降とは明らかに違って、もっと渋く落ち着いた(腰の据わった)感じがある。ノーテンキな明るさではないが、知的で明快な演奏。アンサンブルも優秀。オーケストラの厚みもある。人生の懊悩慟哭感涙は前面に出さぬが、秘めたる苦しみは自ずとジンワリ〜的演奏で、けっこうな「ノリ」もちゃんとあります。第1番は持っているし、第5番は某中古屋に格安で目撃・・・・次回は手に入れぬと〜。ゆらさんのサイトにも同様な意見有。(2003年5月11日)
Mozart 交響曲第34/35/36番〜ベーム/ベルリン・フィルハーモニー(1960〜66年辺り)
ちゃんとサイト原稿にまとめたいほど感動したが、第38/39番と同じ感想になりそうなのでここでお茶濁し。第34番の腰の据わった重量感にはある種の快感が存在し、いまどき珍しいK.409の「メヌエット」付きもグリコのオマケ的喜びがある。カラヤン時代のベルリン・フィルでしょ?「うっそぉ!」と叫びたくなるほど、謹厳実直でフレージングは明快、ガンコそのもので、しかも、まぁ、オーケストラが上手いこと。この第35番は「永遠のI Love Mozart 」の出会いですよ。あれは小学校6年生だっけ?シミジミしちゃう。「リンツ」はもっともっさりとしたものを想像していたけれど、これも誠実一路の演奏でした。とにかくMozart は無条件。(2003年5月11日)
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