Chausson 交響曲 変ロ長調/詩編/交響詩「ヴィヴィアン」
(カルタンバック/ナンシー歌劇場管弦楽団)


NAXOS	8.553652  1996年録音 780円< Chausson

交響曲 変ロ長調 作品20
詩編 作品25
交響詩「ヴィヴィアン」 作品5

ジェローム・カルタンバック/ナンシー歌劇場交響楽団/コルシア(v)

NAXOS 8.553652  1996年録音 780円

 ワタシはChaussonのヴァイオリンとピアノ、弦楽4重奏のためのコンセール ニ長調 作品21が大好きです。遣る瀬なくも、官能的旋律の宝庫。Franck の弟子筋で、3楽章交響曲の構成も旋律も似ているが、こちらのほうがより洗練され、師匠の濃厚さが薄れ、親しみやすいと感じました。録音はごく少なくて、フルネ/チェコ・フィル、デュトワ/モントリオール響辺りが代表的なものでしょうか。

 えも言われぬ妖しい味わいの旋律から始まるが、さっぱりしている?と感じるのは演奏のせいもあるでしょう。正直、このナンシー歌劇場交響楽団って、アンサンブルがヘロっぽいんです。爽やかなテイストはあるが、締まりがない。リズムがもたつく。線が少々細い。サウンドに芯が感じられない。それでも、序奏が終わって明るい主題が飛び出すと、華やかで楽しい曲と感じるものです。

 第二楽章は切ない詠嘆が感じられ、この静けさはオケの個性(少々頼りない)にもピタリ。でも、木管は自信なさげな演奏に聞こえます。終楽章はもっと切迫感+緊張感+威圧感が欲しいところでしょう。師匠Franck の交響曲ニ短調の終楽章はバリバリのラッシュでしょ?チカラあるオケ(例えばモントゥー/シカゴ響)で切れ味よろしくハジけていただくと気持ちの良いものだけれど、この作品もよう似ております。

 でも、やっぱオケが弱いね。おいおい、もっとガンバレよっ!って声掛けたいくらい。独逸風構成感が勝った作品じゃなく、もっと旋律の叙情性が売り、だろうだけど、カルタンバックさん(東京フィルを振ってましたよね)もっとリキ入れていただかないと。最後までちょっとノリ切れない、盛り上がらない、美しさの表出は部分部分に留まっちゃう演奏でしたね。他の演奏で聴いてみたい。残念賞。


 Chausson 最大のヒット「詩曲」〜これは傑作でっせ、ほんま。全編16分モノローグのような作品だから、オケの「チカラ弱さ」は気になりませんね。コルシアのヴァイオリンも個性と主張の強いものではないが、この作品には似合っています。妙に病的で弱い感じがピタリとはまる。病弱な色白少女の儚い夢を、耳元で聞かされているような、ちょっと切ない集中力を要求されました。

 交響詩「ヴィヴィアン」〜これも吐息のような甘い作品です。(やはりソロ・ヴァイオリンが活躍します)安らぎと切なさが交互するような、官能的旋律の宝庫。そして絶頂での金管の叫びも悪くない。ここでは交響曲での”オケの弱さ”をそう感じさせません。骨太に明快に演奏すべき作品ではないと思います。全体として、ややフォーカスの甘い録音か。(2003年12月26日)


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written by wabisuke hayashi