Bruckner 弦楽五重奏曲ヘ長調
(プリスカ弦楽四重奏団/ジークフリート・メインク(va)1937年)
Bruckner
弦楽五重奏曲へ長調
attrib. Haydn
弦楽四重奏曲 ヘ長調 「セレナード」 作品3 No. 5, Hob.III:17
プリスカ弦楽四重奏団/ジークフリート・メインク(va) 1937年
The Shellackophileより
メロス弦楽四重奏団/エンリケ・サンチャゴ(va)のCDは棚中現役です。ま、ド・シロウトなんでなんでも、どんな演奏でもエエんですよ。BRUCKBERは大好きだけれど、至極ご立派なフル・オーケストラは少々敬遠気味なのも事実、華麗なる加齢を経、このように親密静謐な作品だったら手許に置いておきたい・・・ネットより、こんな太古録音出現しました。The Shellackophileの音源はほとんど良心的であります。SP音源拝聴はほんの一部のマニア特権だったのに、こんな形で世界の音楽ファンに伝えられるように(含む極東のマンションの片隅にてワタシ)〜佳き時代となりました。
最近、音質不備なる歴史的音源は少々敬遠気味ながら、これは歴史的価値に留まらぬ魅力あるものでした。これはかなり分離のよろしい良心的音源也。
1879年(大好きな)交響曲第5番 変ロ長調と同時期の作品とのこと。この作品印象は、一連の交響曲とまったく変わりません。シンプルかつ遣る瀬ない旋律がそっと語り合うような、親密な開始。やや古びて針音少々、それがいっそう濃密な甘美な雰囲気を増長させております。時代的にポルタメント奏法なんですね。足取りは軽快に非ず、しっとりじっくり纏綿と歌って、途中軽快なる下方旋律+ピツィカートを息抜きに粛々と歌われる第1楽章 Gemasigt(中庸の速度で)。12:52ほんまに交響曲テイスト、クリソツ。
第2楽章 Scherzo. Schnell(スケルツォ。速く)はユーモラス、快活、そして哀愁。Bruckner交響曲のキモはスケルツォ!という言葉を裏付ける魅惑の楽章であります。シンプル短い旋律を積み重ね、緊張感を高めていくのも交響曲同様であります。おそらくは現代の演奏ならばもっとテンポ・アップ、緊張感も強い演奏が好まれることでしょう。こちら少々のんびりテイストであります。4:50。第3楽章 Adagio(アダージョ)は例の如し、瞑想的深遠テイストBrucknerサウンドでしょう。交響曲第8番ハ短調第3楽章「アダージョ」を思い出しました。ヴィオラ、チェロ、中低音大活躍のオルガン風サウンドであります。ここもかなり濃厚なる味付け表現、ポルタメント奏法がいっそう妖しい雰囲気を盛り上げます。17分弱の静謐。
第4楽章 Finale. Lebhaft bewegt(終曲。活き活きと動きを持って)ばたばたと落ち着かぬエピソード開始〜しっかりとした明るい足取りへと至ります。荘厳な旋律による各声部の朗々たる構成(対位法というのか)による、堂々たるフィナーレには少々緊張感が続かぬ演奏か。それとも聴き手の精神的疲労かも。やがて第1楽章のエピソードが戻るところなど、馴染みの手口でしょう。ややまとまりを欠いた楽章に聴こえました。10:39。
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ローマン・ホーフシュテッター(Roman Hofstetter1742-1815)の作品である「ハイドンのセレナーデ」は懐かしさ一杯の名曲であります。誰それの作品とか、偽作とか疑作とか、ド・シロウトの音楽愛好家には関係ないこと。ほっとするような3:36でした。 (2013年11月2日)
【♪ KechiKechi Classics ♪】 ●愉しく、とことん味わって音楽を●
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