Mozart 管楽セレナードK.375/K.384a
(ジェイムス・ブール/ムジア・ヴィーヴァ・アンサンブル)


ジェイムス・ブール/ムジア・ヴィーヴァ・アンサンブル SEEM  AM-030 Mozart

セレナード第11番 変ホ長調K.375
セレナード第12番ハ短調K.384a「ナハト・ムジーク」

ジェイムス・ブール/ムジア・ヴィーヴァ・アンサンブル

SEEM AM-030(出典がわからない、きっと海賊盤) 1,000円(?)で購入

 James Booleはネット検索してもまったく情報出現せず、Musica Viva Ensembleだったら、ドレスデンにそれらしき団体がないでもない。指揮者名ともかく、団体名は”いかにも一般名称風”だから両者ともまるまる”匿名”かも知れません。SEEMの「駅売海賊盤」は、DGのベーム録音ともかく、なかなか廉価盤の出ないCBS/SONY系の音源がわりと揃っていたのが(少々)魅力的だったものです。それにしても、この音源の出目はまったくわからない。1990年頃だと思うが、著名なるK.361(370a)ともかく、他の管楽セレナードをちゃんと揃えておきたい一心での購入だったはず。(現在に至るまで、この作品での廉価盤は少ないでしょう)

 演奏はしっとり潤いと、余裕の愉悦感演奏であって、録音だって立派な(しっかりとした質感と低音もある)ものでした。技術的な不備、一切なし。安易に走らない。表情あくまで柔らかく、緊密な、しかし、リキみのない集中力を誇ります。その後、他の演奏を聴く機会もあったが、もっとハズむようなリズムを強調しておりました。彼(か)の長大なる変ロ長調セレナードK.361(370a)(通称「グラン・パルティータ」)が、著名である(映画「アマデウス」の恩恵か)のに対して、こちら2作品は「埋め草」的扱われ方をされ勝ちだけれど、編成が少々小さくとも、その楽しさにおいて劣るものではありません。

 ハ短調K.384aの終楽章は、Beethoven ピアノ協奏曲第3番ハ短調終楽章に似ていませんか?表情が刻々変化する、素晴らしい変奏曲でした。

 このCD唯一の、というか致命的な弱点は、変ホ長調セレナードK.375の第1楽章(つまり冒頭方面)のピッチがおかしい・・・おそらくLP板起こしで「オフ・センター」だったのか、それともプレーヤーの調整不調だったのか、ワタシのようなエエ加減な耳でもキモチ悪いような音の揺れがあります。それ以降はあまり気にならない・・・K.384aは唯一の手持ち音源なので、そろそろちゃんとした正規盤を探さないといけませんね。

 「K.384aは唯一の手持ち音源」と書いたが、数日後ローバート・ジョンソン/ニューヨーク・フィロムジカ・ウィンズ(VOXBOX CDX5014)を棚奥より発見いたしました。(録音年不明)音質良好、ジェイムス・ブール盤より、いっそうソフトな語り口で静謐な演奏ぶりが印象的。目隠しで聴けば「アメリカの団体」とは気付かないでしょう。でも、ちょっとだけ躍動感が足りない(線も細い)かな?でも、収録的に魅力あるCD2枚組。

(2006年1月20日)


 「海賊名曲盤」は、オリジナルがあってこその「海賊盤」でしょうが、このCDはもともとがわからない。指揮者も演奏団体もトンと見当が付きません。
 メールはこちらへ迄(請う!情報)有名な演奏家の録音を流用するからこそ海賊盤の価値があるのであって、こういった完全無名演奏家のCDは、何か別な価値が生まれているのではないでしょうか。(もしかしたら変名デッチ上げ演奏家かも)

 いい加減で、安っぽいジャケット・デザインにも愛着ひとしお。このCD以外では「SEEM」は(ちょっと渋い)有名どころで揃えているんですけどね。不思議です。謎です。まだ電気屋さんなんかで埃をかぶって売っております。私は1990年代初期に890円で購入。(いまはもっと安い)

 Mozart の管楽セレナードは、第10番 変ホ長調K361が有名で、映画「アマデウス」でも上手に使われていました。昔から大好きな曲で(ストコフスキーが最高)、この2曲もその流れで期待して買ったCDなんです。編成は小さいようですが、第10番に負けないくらいの名曲と思います。ハ短調は、弦楽五重奏曲と同じ曲なんですね。

 演奏ぶりは、輝くような華やかなテクニック、というわけにはいきませんが、ノンビリとした感じも悪くなく、楽しく聴ける演奏と思います。牧歌的な演奏。
 そうですねぇ、もっと溌剌としたリズムは欲しいところでしょうか。モーツァルト特有の、「〜暗転」への旋律のメリハリも弱いと云えば弱い。録音は適度な残響と奥行きが美しくて、最新録音のようにはいきませんが、聴きやすい音質でしょう。

 第12番は「短調のMozart 」で、劇的な旋律がショッキングです。「明」と「暗」の旋律の対比のいつもながら見事なこと。最終楽章が、Beethoven のピアノ協奏曲第3番の第3楽章に少し似てます。
 曲がそんな性格なので、演奏者のテクニックの甘さが少々目立つかも知れません。でも、そんなにへんな演奏じゃありません。(と、一生懸命擁護しておく)

 久しぶりに取り出してみると、一部、気のせいか音が微妙に揺れているというか、ピッチが変なような気もしないではない。音に鋭い人は気持ち悪いかな。元テープからCDに落とすときの問題でしょうか。

 (話しは変わりますが)最近、レコ芸なんかに「云々のCDに白い粉が吹き、どうたら〜」みたいな記事がありますよね。わたしはそんな経験はまったくなく、10年ほど前に買った海賊盤でも全く快調なんです。もしかしたらウチでは誰も煙草を吸わないから?関係ないかな?


【♪ KechiKechi Classics ♪】

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written by wabisuke hayashi