Gershwin ピアノ協奏曲ヘ調
(ラザール・ベルマン(p)/ロジェストヴェンスキー/モスクワ・フィルハーモニック 1966年ライヴ)
Gershwin
ピアノ協奏曲ヘ調
ラザール・ベルマン(p)/ロジェストヴェンスキー/モスクワ・フィルハーモニック(1966年ライヴ)
Stravinsky
エボニー・コンチェルト
ロジェストヴェンスキー/ソヴィエット国立放送交響楽団/ミハイロフ(cl)(1974年ライヴ)
「ペトルーシュカ」より3楽章
「兵士の物語」〜「兵士のヴァイオリン」(1964年ライヴ)
ラザール・ベルマン(p)
YedangClassics YCC-0117 10枚組(諸経費込)3,500円ほどにてオークション落札
【♪ KechiKechi Classics ♪】は自分の楽しみのために更新しております。冷静に考えれば、既に残りの人生では聴きこなせないほどの音源(CD)が棚中に貯まっていて、限られた時間に厳選した音楽を聴くべきなのでしょう。しかし、こればかりは(世評ではなく)自分の耳で”厳選”しないと。ところが肝心の「自分の耳」が怪しい〜時々の心身の変調によって印象が変わるんです。それに、もとより”名盤厳選主義”ではありませんから。つまり、ヘロヘロだけれど好きだなぁ、違和感あるけどオモロいじゃん、とか。音楽は出会えた範囲で、その価値を見いだせばよろしいのでしょう。世評だって変わるじゃないの。
世の中すべて、美男美女ばかりじゃツマらないじゃないの。(当然、もちろん自分はその範疇に含まれないし)
ラザール・ベルマン(1930年-2005年)は(もちろん録音でも)ほとんど聴いていなくて、先入観としては豪放骨太暑苦しい露西亜風ヴィルトゥオーゾでしょうか。オール露西亜勢によるGershwinとは、これまた一興〜結果や如何に。珍しいレパートリーですね。ワタシ、この作品大好きです。出会いが良かったんでしょう。有名なる「ラプソディ・イン・ブルー」の魅力そのままに、もっと長く3楽章に延長された、そんな感じ。
人生なにごともそうだけれど、思い通りには行かず、見込みは外れます。聴いた当初の印象は 録音がオフ・マイク気味ということもあってか、印象は散漫で、もちろんアメリカ風ノリノリ演奏でもなく、違和感バリバリの露西亜系大勘違い解釈(そうであって欲しかった!)とも言えず、ま、とにかく達者にこなしました、といったところ。(「音楽日誌」より) と素っ気ないもの。かなり”オフ・マイク”というより、収録音量が小さいんです。だからボリュームを思い切って上げればよろしい。印象変わりました。
違和感バリバリの露西亜系大勘違い解釈ではないが、濃密で美しい。スウィング感ではなく、現代作品を一生懸命表現しました、風情で優秀精密なる技巧が披瀝されます。上手いんだけれど、どこか違う?そんな感じ。Rachmaninov 辺りに似合っているような粘度と温度であります。ロジェストヴェンスキーも”ジャジィで粋”からはほど遠い大爆発が(たっぷり)愉しめました。あとは”好み”の世界。
「エボニー・コンチェルト」〜ロジェストヴェンスキー/ソヴィエット国立放送交響楽団/ミハイロフ(cl)(1974年ライヴ)・・・これがとても楽しい。ライヴならではのなんともアツいノリと素晴らしい技巧があって、目隠しで聴けばまず”露西亜”とは気付かない。臨場感溢れる録音もエエですね。(「音楽日誌」より) これも改めて拝聴すると、滅茶苦茶上手いアンサンブルがアツくて、もしかして”露西亜”と気付くかも、違和感迄行かぬが。「臨場感溢れる録音」に間違いはなくて、けっこうスケール感のある演奏(金管の高らかなる叫びが期待通り)に仕上がって興味深い。この作品も大好き。前衛ジャズですな。
ラスト、ベルマンのソロで「ペトルーシュカ」・・・最初、やや”粗さ”を感じるが、やがて期待通りの厚ぼったい響きがいかにも体温の高いピアノ〜すさまじい技巧のラッシュ続きます。ほぼヤケクソ状態。ま、本場露西亜の音楽ですし、自信に溢れて速めのテンポ、バリバリ華々しく演ってます。タメも、派手な大見得もちゃんとあります。このCD中の白眉に間違いなし。
「兵士の物語」〜「兵士のヴァイオリン」(ピアノ版)・・・これはアンコールかな?訥々としてエエ作品です。 (2008年1月18日)
【♪ KechiKechi Classics ♪】 ●愉しく、とことん味わって音楽を●
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