Beethoven ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品61/Sibelius ヴァイオリン協奏曲ニ短調 作品47
(ダヴィッド・オイストラフ(v)/シクステン・エールリンク/ストックホルム音楽祭管弦楽団1954)


EMI 2147122 Beethoven

ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品61

Sibelius

ヴァイオリン協奏曲ニ短調 作品47

ダヴィッド・オイストラフ(v)/シクステン・エールリンク/ストックホルム音楽祭管弦楽団(1954年)

ネットより音源入手(Festival=祝祭と訳すのがヘンな通例だけど、音楽祭でしょ?)

 旧ソヴィエット往年の名ヴァイオリニスト(1908ー1974)には膨大な録音が存在します。音質状態さえそれなりであれば、種々多様に同一作品の音源を愉しめることでしょう。Beethoven にはクリュイタンスとのステレオ録音(1958年)、Sibelius に至ってはいくつあるの?オーマンディ(1957年)とかロジェストヴェンスキー(1965年)とか。一般に食生活の問題か?短命が多い露西亜の演奏家、これは46歳脂の乗り切った最盛期のモノラル、うかつに聴けばそれとは気付かぬ音質良好、音楽拝聴にまったく支障なし。

 シクステン・エールリンクは(Sixten Ehrling, 1918ー2005)意外と最近まで存命だったスウェーデン出身の指揮者、デトロイトではポール・パレーの後任であった由(〜エーテボリ交響楽団へ)初耳です。オケはストックホルム・フィル主体?歌劇場のオケかな?他に見掛けたことはありません。

 クリュイタンスとの録音は1958年。文句なく豊満、中庸なテンポ設定、歌に溢れた余裕の美音は、ダイエット行き過ぎた最近の若手には見られぬ価値、こちら4年前の演奏は(音質印象か)いっそう陰影深く、艷やかヴィヴィッド、熱気に充ちてキレのあるものでしたよ。終楽章のカデンツァは、ほとんど壮絶なテクニックとラッシュに圧倒されます。エールリンクのオケは立派なもの、実演での評判がセッション録音への成果となったのでしょう。それはSibelius にいっそう顕著。

 やや速めのテンポ、数種拝聴したオイストラフのSibelius 。ここではエールリンクの意向に従ったのでしょうか、いつになくやや前のめりに切迫して、緊張感漂いました。Beethoven ではあくまでソロ中心、こちらの作品はオケはほの暗い激情サウンド、オイストラフに一歩も引けを取らぬ爆発と静謐有。両者の主張が色濃い浪漫を作り出して、この作品の魅力全開であります。第2楽章「Adagio di molto」さりげない語り口〜アツく盛り上げていく上手さ。いつもは有り余るテクニックを駆使してスムースな流れ、といった印象なのに、ここではオケとの壮絶なぶつかり合いの熱気が聴き取れることでしょう。相変わらず陰影緩急、抜いたところの流し方なんか絶品。

 これはパブリック・ドメイン。ネットより.flacファイルを入手し、そのままパソコンからオーディオ・コンポに電波を飛ばして拝聴いたしました。拝聴スタイル、機器は変わっても、音楽の価値は不変です。

(2014年11月9日)


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written by wabisuke hayashi