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Pegolesi/Bach 編 による
詩編51番「いと高き者よ、わが罪をあがないたまえ」


児島の体操服屋の若旦那より投稿をいただきました。

 拙音楽日誌に「Pegolesi/Bach 編による詩編51番「いと高き者よ、わが罪をあがないたまえ」(スターバト・マーテル)〜リューシンク/ストリーク(s)/ブヴァルダ(a) BRILLIANT 99376/5(1999/2000年録音)で聴く。コレ、専門知識も語学能力もないからわからんが、原曲とどうちがうの?二曲ばかり増えているような感じだし、こちらはドイツ語か?演奏的には、なんかスッキリぱっとしない、おとなしく切れ味がないようで盛り上がらない(すまん)」

 〜なんて無知なる疑問を書いていたら、ちゃんとメールで解説が届きました。ありがたい。以下、転載。


バッハの 消え去りたまえ、いと高き者よ、わが罪を BWV1083は、東京書籍 のバッハ事典によると

 イタリアの作曲家G.B.ペルゴレージ(1710-36)の名作「スターバト・マーテ ル」の編曲。原曲は1736年頃書かれたもので、26歳で夭折したペルゴレージ最後の 作品である、バッハは、ドイツ語の歌詞を採用、12曲、13曲の順序を入れ替え、 第2ヴァイオリンとヴィオラのパートを加筆したほか、歌声部のリズム、装飾音、アー ティキュレーション等の細部に手を加えている。ヘ短調を主調とする。全14曲。

と解説されております。

ペルゴレージのオリジナル曲は、ルネ・ヤーコブスとヘニッヒ少年他のLPを持って いますが リューシンク盤のバッハより小さな編成です。昔ホグウッド他がやったLP を聴いたことがありますが その伴奏はリューシンクと同じくらいの編成だった記憶が あります。おそらく伴奏をどの程度の編成にするかで 曲の印象が変わってしまうの でしょう。私はリューシンク盤を聴いたとき バッハが編曲しただけあてオリジナルよ り派手になっていると思ったくらいですから。

話は変わりますが 昔からミサ曲の歌詞は一緒ですよ。 マショーのノートルダムミサもジョスカンもパレストリーナもバッハのロ短調ミサも ハイドンもモーツァルトもベートーヴェンのミサソレムニスもシューベルトも一言二 言の違いはあるかもしれませんが 基本的には同一です。

但しレクイエム(死者のた めのミサ曲)は、時代により 作曲者によってわりと違います。それからシューベル トのドイツミサとかヤナーチェクのグラルゴミサのようにラテン語を翻訳したものは 意味は同じでも当然言葉は違います。また ディーリアスの人生のミサのように無神 論者が他からテキストを求めてミサと名付けた曲も言葉は違います。

パレストリーナ 等のミサ○○○○といのうは、そのミサの主題となったグレゴリオ聖歌とか俗謡・他 の曲・出来事等の名前で 歌詞は全て同一です。


ペルゴレージとバッハのスターバトマーテルの件 実家のLPを確認してみるとヤー コブス(ペルゴレージ)とリューシンク(バッハ)の器楽編成は全く同じでした。ヴァ イオリン2・ヴィオラ1・チェロ1・ベース1+オルガンでした。

いい加減なことを 言ってすみませんでした。バッハ事典には器楽の編成をバッハが変えたと書いてあり ますが この記述も疑問符がつきます。バッハの曲は テルデックのバッハ全集に収 録されている別の演奏もありますので もう少し調べてみます。

(2003年8月23日更新)


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written by wabisuke hayashi