クラシック音楽紀行「オーストリア編」


 このCDは、中古屋さんで3枚千円処分をしていたうちの一枚。
 「シネマ・クラシック」なんかと同様のシリーズですが、「ケーゲルのアルビノーニのアダージョ」みたいな「目玉」になるような録音がないので、印象は地味です。選曲、録音、演奏ともよく考えられている素敵な1枚と思います。

 以下すべてレーザーライトGES-20006(収録順)

Mozart 交響曲第40番ト短調K550より第1楽章「モルト・アレグロ」
グラーフ/ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団

  全集中の1曲。適正なテンポ、よく練り上げられたアンサンブル、力強い押し、意外なほどの優秀な演奏。

Schubert 交響曲第8番ロ短調D759「未完成」より第2楽章「アンダンテ・コン・モート」
コヴァーチ/ブダペスト・フィルハーモニー

  この曲は、たいていどんな演奏でも感動します。ハンガリーのオーケストラはどれがどれやらよくわからないが、このオーケストラはしっかりとした演奏。

Haydn 弦楽四重奏曲第77番ハ長調「皇帝」第2楽章より
コダーイ弦楽四重奏団

有名な主題のみ1:25の演奏。これはNAXOSの録音とは別なんでしょうか。不思議です。

Strauss.J.JR. 円舞曲「美しく青きドナウ」
フランチェック/ウィーン・シュトラウス管弦楽団

 音そのものは鮮明だけれど、広がりはあまりありません。あまり知名度のない(ワタシが知らないだけか)演奏家でワルツを聴く楽しみ。それらしい優雅な雰囲気もあって、充分楽しめます。

Mozart アイネ・クライネ・ナハトムジーク ト長調K525よりアレグロ
ヴェーグ/ザルツブルク・カメラータ・アカデミカ

 カプリッチォの全曲録音から。目の覚めるような、爽快な演奏。聴き流していても、ここへ来るとハッとするような立派なもの。

Haydn 交響曲第 94番ト長調「驚愕」より第2楽章
フェレンチーク/ハンガリー国立管弦楽団

往年の名匠フェレンチークの演奏。全曲録音からでしょう。この楽章だけでは、なんとも云えませんが、しっかりとした演奏と思います。

Suppe 行進曲「我がオーストリア」
シャンドール/ハンガリー国立歌劇場管弦楽団

1987年録音 この録音は別にスッペの管弦楽曲集を持っていました。ほんの短い曲だけど、軽快でしゃれた素敵な曲。

Haydn セレナード
ブダペスト・ストリングス
有名なホフシュテッターの曲。

Mozart ピアノ・ソナタ第11番イ長調K331より「トルコ行進曲」
ブダペスト・ストリングス

初心者用にありがちな編曲もの。演奏そのものはしっかりとしています。たまにはいいじゃありませんか。NAXOSから出ているヴイヴァルディと同じ団体でしょうか。

Schmidt 歌劇「ノートルダム」より間奏曲
ケーゲル/ドレスデン・フィルハーモニー

 おお、こんなことろにコッソリとケーゲルが。たしかカラヤンが得意とした泣かせる旋律。よく歌い、盛り上がってくれるまじめな演奏。

Strauss.J. ラデツキー行進曲
フランチェック/ウィーン・シュトラウス管弦楽団

この曲に演奏云々の文句は付けられないでしょう。充分楽しくて、このCDの最後を飾ってくれます。

 意識して集めるようなCDではありませんが、安かったら手に入れても充分楽しいものです。バカにできない。


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written by wabisuke hayashi