昔、エア・チェックしてました今を去ることん十年前、二十歳の時にバイトしてステレオ・コンポ買いました。たしか8万くらいで、当時としては安かった。生まれて初めてカセット・デッキが手に入って、喜んでいろんな音楽をFMから録音しておりました。そう、当時はFM放送(AMの深夜放送でも良いが)が主たる音楽の情報源だったんですよ。カセットもいまから考えればずいぶんと高かったが、LPはもっと高かったですね。(廉価盤で1,200円くらいか) その後、社会人に。ワタシは結婚が早かったし、裕福なるダブル・インカムだった(クルマも2台!)のでLPはけっこう好きなだけ買えるようになったし、そのうちCD、なんてのも出てきたのは1980年代中盤かな?(初め?)でも、ビンボー症は一生治らず、LPは廉価盤、中古専門、CD時代になってからはこのサイトを見ていただければ一目瞭然。 カセット・デッキは何台買ったのかな?一番最初がコロンビアでしょ、次がAKAI、そしてYAMAHAのダブル、いま生きているのがPIONEERの小さいやつ。もしかしたらAKAIの前後にもう一台買っているかも知れない。一台平均4〜5年計算ですかね。べつにクラシック音楽ばかり聴いていた訳じゃなくて、学生時代〜独身時代はクロスオーバーが流行っていましたね。それと、「はっぴいえんど」のファンだったのでYMOなんかも最初から聴いておりました。 カセットは最盛期1,000本あったはずです。当時、エア・チェックには根性入れていて、トンボ型のアンテナ付けていました。電波状況の乱れがあるといやで、カセットも貴重、ということで、少々ノイズが入ったりしたものはすべて「上書き録音」してしまいました。現在400本。600本は息子のおもちゃになったり、やがてMD時代になっちゃて、北海道の母親の踊りのお稽古用としてプレゼントしちゃいました。 今考えれば貴重なる音源を沢山消してしまっていて、結果、残っているのは1985年〜1995年くらいのものばかりです。ちょっと高級機種のデッキに買い換えるでしょ?そしたら音が良くなるんですよ。だから、それ以前のは消しちゃったんですね。もったいない。その後DATを購入したが、肝心のエア・チェックそのものをしなくなりました。1995年のブーレーズ・フェスティヴァルがラストかな。 こどもの頃から音楽は楽しく聴いてきたが、未だ「音楽はよくわからない」。日々劣化していくカセット音源を、MDで保存し直すのがけっこう楽しみで、10年ぶりくらいに再生するでしょ?すると、当時の記憶がすべて蘇る・・・・な〜んてことはまったくなくて、ほぼ「おお!っ」という価値新発見ばかり。当時、なにも分かっちゃいなかったんです。人生、地味な積み重ねですよ。 カセット在庫ではMahler とBrucknerが多いんですね。コレ、LPやCDを買うと高かったからでして、また、エア・チェックしていた「バブル時代」に来日演奏家が盛んに演奏していたせいもある。で、インバルの来日公演(1987年/89年)を久々(おそらく10年以上は聴いていない)にMDに落としました。 Mahler 交響曲第4番ト長調 インバル/フランクフルト放響/オジェー(s) 1989年11月9日新宿文化会館 第4番は演奏がむずかしくって、なかなか気に入った演奏に出会いません。(メンゲルベルクは別格)コレ、信じられないほど緻密で、繊細な演奏でした。神経質さが透徹していて、これはこれで、もう糸が切れそうなほど(良い意味で)緊張感が美しい。このオーケストラの最盛期か?その後、病気で亡くなったオジェー(s)〜この人も来日公演をエア・チェックした〜は暖かい、細部まで配慮の行き届いた歌唱。(エア・チェック状態、ほぼ理想的良好さ) Mahler 交響曲第6番イ短調 インバル/フランクフルト放響 1989年11月19日サントリー・ホール Mahler 交響曲第5番 嬰ハ短調 インバル/フランクフルト放響 1987年11月3日サントリー・ホール これから、ゆっくり楽しみに聴きましょう。第5番はビデオも録ってありました。(2002年8月11日)
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