J.StraussU ウィンナ・ワルツ・ポルカ集
(カール・フォン・ガラグリ/シュターツカペレ・ドレスデン)
J.StraussU
ワルツ「南国のバラ」/エジプト行進曲/トリッチ・トラッチ・ポルカ /ワルツ「朝刊」/常動曲/喜歌劇「ウィーン気質」序曲 /ポルカ「クラップフェンの森で」/皇帝円舞曲/ポルカ「狩」
カール・フォン・ガラグリ/シュターツカペレ・ドレスデン
DEUTSCHE SHALLPLATTEN TKCC-30409 1971年録音
久々インフルエンザに寝込んでしまい、ウィルスは退治できても通常の体調に戻るのに苦戦続き、数日間食事を受け付けなかったし、出勤しても昼から辞去せざるを得ない状態でした。おそらく経験上最悪。最盛期にはもちろん音楽拝聴不可、快復過程は重い音楽も聴けない・・・自分なりケジメのつもりな週末【♪ KechiKechi Classics ♪】定例更新も二週空いてしまいました。ウィンナ・ワルツはこども時代から大好き、「ウィンナ・ワルツ覚え書き」は第13集迄書き進めて、2014年更新がラスト、そういえばここ最近聴いていないなぁ、音源はたくさん入手しているけれど。大好きですよ、この類の音楽。
カール・フォン・ガラグリ(Carl von Garaguly, 1900ー1984)は洪牙利の指揮者とのこと、Sibeliusを得意としてかつてCDを所有していたような?記憶も薄れがち。このウィンナ・ワルツ集もいまや貴重でしょう。偶然棚中に生き残っていることを発見して、十数年ぶりに拝聴してみたところ。2003年4月中古480円入手とのメモ有。録音情報は1971年12月30日31日、ドレスデンのジルヴェスターコンサートの流れで録音されたものと類推します。
・・・リズムがはっきりして、身振りが大きい。雄弁。もちろんウィーン風じゃなくて、もっとストレート系強烈なる演奏です。いつもながら涼しげなオーケストラは充分美しい響きではあるが。
当然、「エジプト行進曲」のノリは最高。ドイツ行進曲にやや近づいておりますね。オーケストラのメンバーの美声も聴けます。「トリッチ・トラッチ・ポルカ」の推進力は運動会にピッタリでしょう。「ウィーン気質」の雄弁なる(過ぎる?)ルバートも濃厚。少々勘違いながら、血がたぎるようなアツき演奏の連続でした。(これは15年前のコメント) 音質は良好です。
ワルツ「南国のバラ」は伊太利亜への憧憬に溢れた優雅な作品です。これをヤワじゃなく、しっかりメリハリ付けて歌ってくださって大きく、雄弁。サウンドはいつも通り期待通りクールなもの。「エジプト行進曲」は上記コメント通り独逸に接近してやや強面(こわもて)リズムは決然堂々として+団員による歌(と思う)も参入!トリッチ・トラッチ・ポルカは凄い集中力、強烈なノリに舌を巻きます。優雅というより、隈取はっきりして生真面目な突撃風。合いの手に入る打楽器、ピッコロの鮮烈なこと!こんな演奏初耳かも。
ワルツ「朝刊」は爽やかな朝を彷彿とさせる愉しい作品。小粋な作品だけど、ガラグリはリズムをしっかり金管メリハリ+時に優雅にたっぷり雄弁に歌って下さいます。賑々しい低音リズム強調はウィーン風情とは異なるもでしょう。常動曲も流さない、ユーモアよりしっかりリズムのエッジを立てるもの。各々のパートの名技も際立ちます。喜歌劇「ウィーン気質」序曲 は思いっきり勢いよろしく、表情豊かに華やか雄弁、大きくゴージャスに仕上げたもの。オーケストラは鳴り切って上手いもんでっせ。名曲中の名曲。
ポルカ「クラップフェンの森で」このあたりの作品はサラリと流して、カッコウの声が牧歌的に響けばOKと思うけれど、ガラグリは生真面目にリズムを刻むのですね。おもちゃの小鳥が喧(かまびす)しいこと。皇帝円舞曲は「南国のバラ」と並んで題名通り堂々たる気品とスケールを誇る王道のワルツ名曲、ここでもリズムの刻みは几帳面であり、優雅な旋律に颯爽と強面(こわもて)が覗きます。維納に非ずドレスデン、ですから。ちょいと元気良すぎな演奏かも。ラストポルカ「狩」も元気良く駆け出すような勢い有。軽快なトランペット、ティンパニの低音が腹に響きました。 (2018年2月24日)
【♪ KechiKechi Classics ♪】 ●愉しく、とことん味わって音楽を●
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