Stravinsky バレエ音楽「ペトルーシュカ」(1947年版/1981年録音)/
バレエ音楽「春の祭典」(1978年録音)
(リッカルド・ムーティ/フィラデルフィア管弦楽団)
Stravinsky
バレエ音楽「ペトルーシュカ」(1947年版/1981年録音)
バレエ音楽「春の祭典」(1978年録音)
リッカルド・ムーティ/フィラデルフィア管弦楽団
EMI HCDー1147(名曲全集的なもの/写真は見栄を張ってネットより入手)
既に日常聴く音楽の80-90%はデータより、CDは10年ほど前よりぼちぼち処分して昨年(2018年)あたりからほとんどオークションで動かなくなりました。ま、自分の廉価盤コレクションなんて大したことはないけれど1990年頃から楽しみに集めて、ぼちぼち処分を続けて最盛期の1/5ほどになりました。そしてついに巨大なCD棚→(2007年入手)を廃棄、全部はムリでも断捨離決意・・・閑話休題(それはさておき)
在庫が厳選されると甦る記憶。Riccardo Muti(1941-伊太利亜)は現在シカゴ交響楽団の音楽監督、この録音当時長期政権だったEugene Ormandy(1899ー1985洪牙利→亜米利加)の後を受けてフィラデルフィア管弦楽団に就任した頃、37歳の俊英でっせ。FM放送で聴いた「春の祭典」は鮮烈な印象でした。このCDは2010年頃BOOK・OFFで入手したもの、噂ではLP時代の音質はCDでは再現されないそう。そういえばこの音源、すっかり忘れられたような気もしますね。
「春の祭典」はアナログ末期、ネットでユーザーの声を拾うと、そのド迫力サウンドを手放しに称賛するものが・・・なんせこちら貧者のオーディオ、更に正規原盤とは云え「新・名曲の世界 47」とやら、どーも評判のよろしくないCD化とやら、かなり鮮明だけど潤いが足りない、乾いて硬質と感じます。響きの明るさ、申し分ない上手さはオーマンディ時代の伝統、あれは瑞々しいたっぷり豊満なサウンドが魅力でした。これは音楽監督就任直前の録音だけど、ムーティが振るとずいぶん引き締まったサウンドに変わるものと感心しましたよ。でも、これは音質イメージも大きいらしい。
”渾身の!魂の!叫び!”との声有、「野蛮さ」を最大限に表現!〜ところがこちらの環境+耳にはオーケストラのパワーを最大に生かして大爆発しても(真逆の)「都会的」な切れ味、クールなドライヴを感じます。整ったアンサンブル、飾りの少ないストレートな表現は前任譲り、但しこちら贅肉を削ぎ落として筋肉質の力技、たっぷり発揮して力強さMAX!第2部ラスト「聖なる舞踏」に最大山場クライマックス、これは若さの体力でしょう。ブーレーズに感じた知的興奮とは違って、ストレートにわかりやすい。
「ペトルーシュカ」は3管編成の1947年版。こちら3年後のディジタル録音はスタッフも違うらしい。オーディオは門外漢なのを前提に妙に小ぢんまりとしてオモロない音質かと(「春の祭典」より)。充分鮮明なんだけど空気というか臨場感が足りない。この作品は安っぽい遊園地の喧騒とか、時にユルい遊びを感じさせて欲しいもの、”整ったアンサンブル、飾りの少ないストレートな表現”そのまま、上手いし切れ味も迫力もたっぷり、オーケストラのコントロールも完璧!だけど生真面目、ちょいと息苦しい演奏かと。
若々しくて溌剌とした魅力・・・だけど、ちょいと息苦しい。このCDは断捨離しようかな? (2019年10月5日)
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