Rachmaninov 交響曲第3番イ短調/交響的舞曲 (ドミトリー・キタエンコ/ギュルツェニヒ管弦楽団)
Rachmaninov
交響曲第3番イ短調(2012年)
交響的舞曲(2013年)
ドミトリー・キタエンコ/ギュルツェニヒ管弦楽団
OEHMS OC442
交響曲第3番イ短調は三管編成に+8種の打楽器+ハープ、チェレスタ、初演は1936年レオポルド・ストコフスキー。作曲者自身の録音も存在するそうな。Dmitri Kitaenko(1940-露西亜)はモスクワ・フィルとも全集録音していたはずなので(未聴)これは再録音。ここ最近聞いた中では最高水準、リアルな臨場感たっぷり、低音も効いた素晴らしい音質でした。華やかな旋律連続な名曲は分厚くも渋い弦中心の独逸系魅惑の響き、がっしりとした重量級の構成を感じさせる立派なアンサンブル。
第1楽章「Lento - Allegro moderato」クラリネットなど寂しい序奏から、華やかなオーケストラが宝石箱をひっくり返したように金管爆発して、たっぷり甘く雄弁、変幻自在に憂愁な旋律が続きます。骨太にパワフルに分厚い響き、ドロ臭さとは無縁にデリケートかつ曖昧さのないフレージングに生真面目、充実しておりました。中盤以降は静かな、落ち着いた風情に至って出足のデーハーはどこへやら。(14:31)
第2楽章「Adagio ma non troppo - Allegro vivace」優雅なハープに乗せてジミなホルンが遠く歌う始まり。それをデリケートなヴァイオリン・ソロが受け取って、やがて渋い弦による激甘旋律はシミジミ寄せては返し、木管は雰囲気たっぷり浮遊する絶品緩徐楽章。中間部は颯爽とした力強い歩み、実質上のスケルツォみたいだから、じつは4楽章っぽい構成なのかも。切なくも雄弁な夕暮れのような風情に終了。(13:12)
第3楽章「Allegro」明るいイ長調の終楽章。しっかりと叩きつけるようなリズムを上機嫌に刻んで、ゴージャスな行進曲のよう。弦が渋い音色に甘い旋律を奏で、やがて決然とした風情から不安に至って、静かな黄昏の雄弁へ。ラストは例の「怒りの日」が登場して力強く終了しました。(14:11)
交響的舞曲は何故か交響曲第4番と名付けられなかった最晩年の傑作。三管編成+9種の打楽器、ハープ、ピアノ。初演は1941年ユージン・オーマンディ。決然と甘美な作品風情は大好きですよ。
第1楽章「Non allegro」はカッコ良くパワフルな力強い行進曲。一貫して不安な風情が続くハ短調、ピアノの動きが効果的と感じます。中間部の静かなアルト・サキソフォーンがとてもエッチ。やがてその旋律を弦が優しくも切々とハープに乗せて受け継ぎました。そして冒頭のコッコ良い行進曲に戻る・・・名残惜しい優しさに終了。(12:03)
第2楽章「Andante con moto(Tempo di valse)」微妙に不安に弱い金管のファンファーレ、フルートから始まるワルツ。怪しいヴァイオリン・ソロも不気味な風情、やがて分厚く優雅な弦の旋律も辛口の憂愁風情から抜け出せません。(11:07)
第3楽章「Lento assai - Allegro vivace」決然としてキレのある序奏から、鐘が鳴り響いて細かい音型に歩みだす終楽章。ここはロ短調、やがて符点のリズムに疾走が始まって華やかに力強くニ長調へ。しっとりとした弦がしみじみと静かに歌うけれど、かつての作風よりずいぶんと甘さ控えめに感じます。やがてフィナーレが接近して緊張感あるテンポ・アップ、賑やかに「怒りの日」登場。パワフルに熱狂的に終了いたしました。(15:37)ラストに鐘(かな?)の残響がしばらく続きます。 (2026年2月28日)
【♪ KechiKechi Classics ♪】 ●愉しく、とことん味わって音楽を●
▲To Top Page.▲
|