Purcell 弦楽のためのファンタジア
(1680年全15曲/ハンス・グリュス/カペラ・フィディチニア)


ETERNA 0030772SC @300 Purcell

4声のためのファンタジア ヘ長調(第4番)/ト短調(第7番)/イ短調(第11番)/ホ短調(第6番)/ニ長調(第12番)
1つの音の上のファンタジア(5声のための/第13番)
イン・ノミネ ト短調(6声のための/第14番)
3声のためのファンタジア ヘ長調(第2番)
4声のためのファンタジア ニ短調(第5番)
3声のためのファンタジア ニ短調(第1番)
4声のためのファンタジア ハ短調(第10番)
3声のためのファンタジア ト短調(第3番)
4声のためのファンタジア 変ロ長調(第9番)/ト長調(第8番)
イン・ノミネ ト短調(7声のための/第15番)

ハンス・グリュス/カペラ・フィディチニア(古楽器による)

BerlinClassics/ETERNA 0030772BC (p)1975 中古(福井市内のBOOK・OFFにて)300円購入

 古楽器初期のドイツ録音だと思います。こういったマニアックな作品は地方都市(の中古屋)では売れ残って(なんせ絶対人口が少ないからマニア=ワタシの類も少ない)300円処分〜ワタシは若く貧しかった頃、FMエア・チェックをたくさんしていて、1980年代にはDATも購入しておりました。結果として”エア・チェック”そのものを止めてしまったが、この(類の)作品は当時の新録音でたっぷり堪能しておりました。ちょっと懐かしい。

 ”シンプルな「フーガの技法」”または、古楽版「家具の音楽」といった趣でして、リズムも色彩も変化が少なく感じて(一聴)退屈(眠くなる)かも。それに(イル・ジャルディーノ・アルモニコ辺りが良い対比例だけれど)古楽器の技巧が未だこなれ切っていない・・・と、エラそうなことを感じたが、どんな楽器を使っているんだろう。たしかヴィオールじゃなかったか。でも、ノーミソ空にしてノンビリするには最適の作品也。作品はネットとCD表記を照らし合わせて和訳したが、どーも怪しい・・・抜本的な間違いがあればご指摘を待ちましょう。

 「イン・ノミネ」という名称は、「(神の)御名において」という歌詞の部分から定旋律が始まることに由来する、とのことだけれど、説明を読んでも(ワタシの知識では)理解できず。ラスト「7声のための/第15番」にはトロンボーンかな?そんな音色が聞こえるような気がするが・・・いずれ、何度繰り返し耳慣れくると、”リズムも色彩も変化が少なく感じて(一聴)退屈(眠くなる)”というようなことはなくて、えもいわれぬ古雅で品のある旋律リズムに、徐々に魅了されるように。ま、慣れの問題ですな。

 アンサンブルの水準というのは、比較対照の経験が少ないのでなんとも判断できない(もしかしてヴィオールってとても難しいのかも)が、音質は1970年代練り上げられたアナログ録音・・・というわけでもなく、少々草臥れた感じもあります。かつてワタシが聴いていたエア・チェック音源の演奏者は失念したが、BRILLIANTでPurcellの室内楽集成が入手できるんですね(ずいぶん値上がり気味だ)。ま、棚中”ミチョランマ”登頂制覇の目処が立つまで入手予定はありませんが、視野に入れておきましょう。

(エエ加減なるコメントご容赦2008年9月19日)


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written by wabisuke hayashi