Mussorgsky 交響詩「禿山の一夜」/組曲「展覧会の絵」/
Borodin 交響詩「中央アジアの高原にて」/「ダッタン人の踊り」
(小林研一郎/アーネム・フィル)


Exton EXCL-00016 Mussorgsky/Rimsky-Korsakov編

交響詩「禿山の一夜」
組曲「展覧会の絵」(Ravel編)

Borodin

交響詩「中央アジアの高原にて」
歌劇「イーゴリ公」より「ダッタン人の踊り」

小林研一郎/アーネム・フィル

Exton EXCL-00016  2007年録音

 Arnhem Philってアルンヘム・フィル?ネットにて検索したらアーネムと読むそうな。阿蘭陀のオーケストラですか?来日もしているらしい(2007年)。大ヴェテラン小林さん(1944ー)の演奏は録音でも聴いたことがありましたっけ?Mahlerの第5番をFMエア・チェックしたような・・・記憶曖昧。噂では情熱的な演奏なんでしょ?優秀録音で有名なExtonの音質も愉しみでした。

 「禿山」は残響も適度、細部クリアな音質、トランペットのタンギング?も鮮やかなオーケストラの技量に驚かされます。洗練され、緊張感もある。オーソドックスな響きと表現、あまり知名度のないオーケストラでも全国全世界各地、演奏技量の向上を実感させる手応え充分の開始でした。露西亜著名音楽ズラリ並べて快演を期待させる開始であります。

 問題は古今東西名演名録音犇め「展覧会の絵」。ネットにて世評を検索すると一部「オーケストラが明らかに下手」とのコメント有、別にそんな印象は持たなかったけれど、色彩とか個性とかド迫力に非ず「安定してオーソドックス」。各パートのドキドキするような音色の冴えとか昂揚興奮を期待すると、それは叶えられぬのかも。ほどほどに上手く、クリアな響きは洗練されても、これはフツウの演奏じゃないでしょうか。どこにも瑕疵はなく、中庸のテンポを保って最終盤に向けてていねいに、クールに盛り上げていく手腕はみごと。

 でもね。この作品は古今東西名演名録音犇めいておりますから。あちこち破綻しても型破りな爆発やら個性が欲しいところ。オーケストラの線が細いのかな?

 「中央アジア」の哲学的かつオリエンタルな旋律は大好き。Borodinの旋律ってどれもワン・パターン、そこがお気に入りです。この著名作品も上記「展覧会の絵」と同様、よう整ったアンサンブル、どのパートも洗練されニュアンスにも欠けぬけれど、いまいちパンチとか個性とか深みが足りない。整ってオーソドックスな美しい響きはココロの表層を撫でる感じ。「ダッタン人の踊り」も大好きなスペクタルを感じさせる作品、冒頭木管の懐かしい歌い交わしも郷愁をそそります。序奏〜娘たちの踊りのデリケートな開始は上出来でしょう。男たちの踊り〜全員の踊りには少々迫力と躍動が足りない(音質的には低音も効いているけれど)。テンポアップして少年たちの踊りと男たちの踊りは軽快であり、優雅な娘たちの踊りと少年たちの踊りの剽軽な木管の絡みは上出来でしょう。

 再び少年たちの踊りと男たちの踊りは快調、ラスト全員の踊りはアッチェレランドが掛かってアツくなって欲しいところ、ここも「展覧会の絵」同様、”あちこち破綻しても型破りな爆発やら個性が欲しい”もの。全体に自然体というか、オーソドックな演奏でした。(ネット上で拾ったコメントにある”編集ミス”っぽいところは気づきました)

(2017年11月5日)

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written by wabisuke hayashi