Mozart 交響曲第36番ハ長調K.425「リンツ」/
交響曲第1番 変ホ長調K.16/第4番ニ長調K.19/第5番 変ロ長調K.22
(ハンス・グラーフ/ザルツブルグ・モーツァルテウム管弦楽団)


CAPRICCIO 49 288 Mozart

交響曲第36番ハ長調K.425「リンツ」(1988年)
交響曲第1番 変ホ長調K.16
交響曲第4番ニ長調K.19
交響曲第5番 変ロ長調K.22(1989年)

ハンス・グラーフ/ザルツブルグ・モーツァルテウム管弦楽団

CAPRICCIO 49 288

 この全集を前回拝聴したのは2010年辺り(遠い目)やがてCDをすべて処分して再びの邂逅を願って幾星霜、ようやく音源入手叶って再聴したもの。オーディオ環境も変わって、自分の耳の華麗なる加齢もあるから、さてどんな感慨だろう〜結論から云えば以前のイメージと寸分違わない。モダーン楽器、要らぬ虚飾を脱ぎ去ったオーソドックス。力みもムダのないスムース穏健な表現、作品そのものを味わう演奏として日常座右に置くべき価値を再確認いたしました。全集では基本繰り返しすべて実施。

 ハ長調交響曲K.425「リンツ」は1783年27歳の作品。フルート抜きの2ob/2fg/2tp/2hr+弦の編成。ハ長調という調性に相応しい明るさと広がりを感じさせる天衣無縫な作品、わずか4日間に仕上げられた天才の技。力みとかムリムリ強引なフレージングはどこにも見当たらぬスムースに温和な流れ、涼やかなサウンドに耳あたりもよろしい。往年の巨匠たちによる、もりもりパワフルに大きな演奏とは大違い!こちらうんと控えめに親しみやすい。
「Adagio - Allegro spiritoso」(9:55)「Andante」(9:35)「Menuetto」(3:47)「Presto」(7:12)

 第1番 変ホ長調K.16はわずか8歳の作品。編成は2ob/2hr/弦(数字付き低音ってなんですか?)緩急緩のイタリア式序曲(以下同じ)は「Allegro molto」から躍動する愉悦、ちゃんと暗転もあります。(4:17)「Andante」にはジュピター音型が優雅に登場して、栴檀は双葉より芳しい。(4:29)「Presto」華やかに軽快なフィナーレ。(2:04)

 第4番ニ長調K.19は作曲者9歳の作品と類推。2ob/2hr/弦五部。弾むようなリズムに始まる華やかな「Allegro」にはちゃんと陰の対比もあります。(2:18)「Andante」はそっと優しく寂しげな囁き。そっと控えめなホルンの響きが効いております。現代の小学生世代による絶品(4:19)「Presto」弦が力強いリズムを刻んで変幻自在に表情を変化させました。ここもシンプルなホルンが印象的。(2:44)

 第5番 変ロ長調K.22もほぼ同時期同編成。軽快な笑顔に駆け出す「Allegro」ここでは明るいオーボエがサウンドに色付けしておりました。(2:44)「Andante」ここにも哀愁の旋律をオーボエが朗々と歌います。(2:53)「Molto allegro」シンプルに力強いリズムを刻むフィナーレはあっと云う間に終わりました。(1:12)

(2025年8月9日)

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written by wabisuke hayashi