Mozart ピアノ・ソナタ第15番ヘ長調 K.533/494
ほか変奏曲など小品集(カール・ゼーマン(p))


DG 4861896 Mozart

ピアノ・ソナタ第15番ヘ長調 K.533/494(1954年)
ピアノ・ソナタ ヘ長調 K.547a 疑作(K.Anh.135)(1955年)
メヌエット ト長調 K.1eピアノのための習作)(1953年)
「(Dezede)リゾンは森で眠っていた」の主題による9つの変奏曲ハ長調 K.264(1955年)
「ああ、お母さん聞いて」による12の変奏曲ハ長調 K.265(1954年)
アレグロ ト短調 K.312(1955年)
メヌエット ニ長調 K.355(1952年)
幻想曲 ハ短調 K.396(1955年)
「(Dezede)リゾンは森で眠っていた」の主題による9つの変奏曲ハ長調 K.264(1949年)

カール・ゼーマン(p)

DG 4861896

 Carl Zeemann(1910-1983独逸)は日本であまり知名度は高くなかったけれど、一時はDGの看板ピアニスト、幅広い録音が残っておりました。Mozartは代表的な録音のひとつ、恥ずかしながら大好きなMozart作品中ピアノ・ソロ作品と弦楽四重奏曲は未だ限られた作品しか馴染んでいなくて、それでも聴けば間違いなく感動する!のは、自分にとってBachのオルガン作品と双璧状態。

 主に1950年代のモノラル録音は音質状態がとてもよろしい感じ。デリケートに落ち着いて瑞々しくも軽快なタッチは知的でしょう。ヘ長調ソナタK.533/494の成立経緯はリンク先参照お願い。通し番号第18番となっているのもありました。淡々として枯れた愉悦、陰影深く暗転する魅惑の第1楽章「Allegro」、晴れやかになかに愁いを含んだ「Andante」は清潔に硬質(ここ迄K.533)はそして終楽章「Allegretto」は別作品を寄せ集めたそう(ロンド K.494)。なるほど雰囲気がちょいと変わって淡々と可憐な風情はフィナーレの締め括りに非ず、独立した感じ。(8:01-6:35-6:17)ここも暗転する気分の移り変わりが胸に染みる、いずれ名曲。

 ヘ長調ソナタK.547aは疑作(K.Anh.135)とのこと。Allegro-Allegretto-Tema con Variazioniの3楽章、ド・シロウトにはちょっぴり色気の足りぬシンプルなMozart、Haydnに近い闊達を感じました(とくに第2楽章「Allegretto」)。終楽章の変奏曲も無垢に可憐な風情そのもの。現在では録音機会も少ない貴重な作品となりました。(6:24-1:43-4:01)

 あとは珠玉の小品集が続いて、メヌエット ト長調 K.1eは、誰でも弾けそうなシンプル、儚い音型を芸術として響かせるゼーマンの技。(2:13)Nicolas Dezede(1740-1792仏蘭西)の主題による、元気よろしく晴れやかな変奏曲ハ長調 K.264は新旧二種収録されました。屈託のない主題を華麗に着飾っていくMozartのマジックを堪能できます。(9:46-8:45)変奏曲ハ長調 K.265は誰でも知っている「キラキラ星」主題が自在に歌いました。(8:40)アレグロ ト短調 K.312は劇的(5:04)メヌエット ニ長調 K.355は表情豊か(2:46)幻想曲 ハ短調 K.396の暗い深淵はピアノ・ソナタ第14番ハ短調K.457の前に配置されるもの、それは後年の演奏習慣だそうです。(8:21)

(2023年1月14日)

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written by wabisuke hayashi