Mozart 田園舞曲 「雷雨」ニ長調 K.534/田園舞曲 「戦闘」ハ長調K.535/
6つのドイツ舞曲 K.536/6つのドイツ舞曲 K.567/12のメヌエット K.568/
6つのドイツ舞曲 K.571(タラス・クリサ/スロヴァキア・シンフォニエッタ)


この写真はBRL99735 Mozart

田園舞曲(コントルダンス)「雷雨」ニ長調 K.534
田園舞曲(コントルダンス)「戦闘」ハ長調 K.535
6つのドイツ舞曲 K.536
6つのドイツ舞曲 K.567
12のメヌエット K.568
6つのドイツ舞曲 K.571
タラス・クリサ/スロヴァキア・シンフォニエッタ

Brilliant 91627−21 2002年録音

 

BrilliantによるMozart全集が激安発売された時には感涙!一生拝聴機会はないと信じていた行進曲舞曲集、小品を網羅して下さって文句ありません。ほんの一部を除いては初耳ばかり、いつものヴォルフガングの世界がシアワセに流れます。演奏云々なんて、とんでもない。(2019年7月「音楽日誌」より)
 断捨離とか”ココロがときめく”とか整理整頓の話題が盛んなのは、要らぬものが溢れてかえって心が貧しくなってしまう反動なのでしょう。我が家は夫婦とも美的感覚に乏しくて、けっしてオシャレな美しい居住空間ではないけれど、ずいぶんスッキリとして物欲はほとんどありません。若い頃から溜め込んでいたLPカセットMD、DAT、そしてCDも昨年2020年秋、大多数処分いたしました。これは”ココロがときめく”と感じて残したMozartの舞曲集、油断すれば一生拝聴機会はないと思われるもの。

HMVのカスタマーレビューには

作品の考証を十分行っていないようだ。なぜなら楽器編成はかなり杜撰で、木管楽器は生かされていない。舞曲に彩りを添えている太鼓、フルート・ピッコロ、タンブリンなどは原曲通りに使用されていない。たとえば、K.571の第6曲では原曲にあるシンバルを省いて演奏しておりトルコ風軍樂の効果が失われている。
そんなかなり手厳しいご意見もあって、おそらくその通りなのでしょう。それでも音楽は”まず、聴いてこそ”が基本、ありがたく拝聴しましたよ。

 Taras Krysaは烏克蘭出身の現役指揮者とのこと、Brilliantの一連の全集ボックスは、時にかなりやっつけ仕事っぽい録音も存在して、東欧の室内管弦楽団との録音も微妙な?珍しい存在ではあります。音質は直接音中心、かなり良好、モダーン楽器アンサンブルはフツウの水準でしょう。作品は充分堪能できますよ。

 ここに収録された作品はどれも最長でも2分台、短い舞曲ばかり延々と続いて似たような風情が続きました。機会音楽なのかなぁ、本来こうしてまとめて続けて聴くべき音楽ではないのでしょう。コントルダンス「雷雨」ニ長調 K.534はティンパニも入ってわずか32小節、コントルダンス「戦闘」ハ長調 K.535も似たような短い(珠玉の!)作品、1788年Mozart32歳、宮廷作曲家としてのお仕事はこんな素朴な、元気の良い作品だったのですね(以下、すべて同様)。小太鼓も入ります。ラスト”弦楽のパートに対して「弓の棒の背で弦をたたく」指示”があるとのことだけど、そのような奏法は聴き取れませんでした。

 6つのドイツ舞曲K.536+K.567は二管編成。トランペットにティンパニも入ります。似たような牧歌的な小品が延々と続いて、これは連続して演奏されるように仕上げてあるらしい。最晩年困窮生活からは考えられぬ優雅、溌剌とした風情が続いて、やはり天才、プロの技だったのでしょう。生前既に楽譜が増刷されたらしいから、人気はあったのでしょう。他の演奏は聴いたことがないし、素朴な飾らない風情に不満はありません。

 12のメヌエット K.568も同時期の作品。編成もほぼ同じ(クラリネットはなくても良いらしい)。専門筋によると”随所に名人芸的な技巧が凝らされている”んだそう。前の作品よりちょっぴり優雅な風情、比較的ゆったりとした2分台の作品が(延々と)並びます。問題の6つのドイツ舞曲 K.571はトルコ風の舞曲、前作とはかなり雰囲気は異なります。陰影に富んだ時に哀愁と勇壮な溌剌音楽、第6番ニ長調にはシンバルと太鼓が鳴り響くはずが、そこを節約しちゃあかんでしょう。特殊楽器じゃないんだし、残念。

(2021年1月30日)

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written by wabisuke hayashi