瞑想のための音楽(3)(4)


2枚組(きっと2,000円出してるな、1990年頃当時)

160340-2

(1)Rimsky-Korsakov「シェヘラザード」より「カレンダー王子の物語」 レジュハ/スロヴァキア・フィル
(2)Chopin 「夜想曲 変ホ長調 作品92」 シュマルファス(p)
(3)Reger ヴァイオリン協奏曲イ長調 作品101より「ラルゴ」 ラウテンバッヒャー(v)/ヴィッヒ/ベルリン響
(4)Debussy 「シランクス」 コトノフスキ(fl)
(5)Debussy 「ロマティックなワルツ」  モーラオ(p)
(6)Stravinsky 「火の鳥」より「子守歌」 演奏者不明
(7)Brahms 交響曲第2番より第2楽章 演奏者不明
(8)Lalo 「ノルウェー狂詩曲」 演奏者不明

160341-2

(1)Spohr 「ロマンス 変ロ長調(?)」 カンター(cl)/シュマルファス(p)
(2)Telemann ヴィオラ協奏曲ト長調より「アンダンテ」  エンジェル(va)/ペーターハーン/マルセイユ・ソロイスツ
(3)Dittersdorf チェンバロ協奏曲イ長調より第2楽章「ラルゲット」 ショイリヒヘンシェル(cem)/ペーターハーン/マルセイユ・ソロイスツ
(4)Mozart 嬉遊曲第7番ニ長調K205より「アダージョ」演奏者不明
(5)Purcell ソナタ ニ長調(?) シュミード(tp)/フェラー(or)
(6)Mozart 交響曲第19番 変ホ長調K132より「アンダンテ」 演奏者不明
(7)Prokofiev 2台のヴァイオリンのためのソナタ ハ長調 作品56より第2楽章 演奏者不明
(8)KUANTZ フルート協奏曲ト長調より フライファーゲル(fl)/ペーターハーン/マルセイユ・ソロイスツ
(9)Weber 「グラン・デュオ・コンチェルタンテ」変ホ長調 作品48より カンター(cl)/シュマルファス(p)
(10)Mahler 交響曲第2番「復活」より「原光」 ナヌート/リュブリャナ放響

 2004年再確認。1990年頃はまだまだCD相場がが高くて、PILZが@1,000〜1,200でも存分に安く感じたものです。瞑想のための音楽(1)(2)が、それりに有名どころを揃えた反動か、こちらはちょっと珍しい作品目白押しで、正直、その後10年間経ってもこのCDでしか出会えない作品もけっこうあります。

 音源的にカンター(cl)のクラリネット作品集が存在するのは類推可能。Lalo 「ノルウェー狂詩曲」〜これ吹奏楽では有名な作品なのかな?CDは少ないはず。Regerのヴァイオリン協奏曲(VOX音源か?)を持ってくるとは「安易な初心者入門用CD」とはとうてい思われない・・・。

 カレンダー王子はいまいち元気なし。シュマルフスは実在の人らしくて、しっとりと味わい深い。話題のReger(持ってないよなぁ、この作品CD)は意外なる濃厚、かつ重苦しい静けさがあって、PILZ「瞑想シリーズ」選曲者の目利き水準たいしたもの!と類推できます。ラウテンバッヒャーって、ほんまにレパートリーが広い!なんでもOK!ばんばん録音しまっせ!的実力者。そんなに美音じゃないが、技術的にしっかりしてます。(VOXやINTERCORDに膨大なる録音有)

 「シランクス」ねぇ、やられました。これぞ瞑想の本場・東洋の外れ、JAPANですな。能の舞台みたい。ロマンティックなワルツも存分に妖しい。「火の鳥」は例の演奏家不明のやつかな。非常に美しい(録音演奏とも)。Brahms はペシェク/ロイヤル・フィルか。これもちゃんとしたものです。

 Lalo 「ノルウェー狂詩曲」はかなりヘロいアンサンブルなんです。でも、ま、珍しいし、切なくも(後半)明るい旋律の作品だし許していただきましょう。でも、「瞑想」からはちょっと遠いか。

 二枚目って、もうほとんどマニアの世界でして、Mozart の作品だって「誰も知ってる」旋律じゃありません。(2曲とも文句なく美しいが。演奏も)もしかしたら「復活」がもっとも有名か。しかも「原光」(第3楽章)というのが渋いじゃないですか。尻切れトンボ的印象は免れないが。

 ヴィオラ(セクシーでっせ)にせよ、フルートにせよ演奏はひたすら立派で、しかも録音状態も良好。きっとどれも全曲録音からの抜粋だろうから、ぜひ聴いてみたい!という欲求もあります。Dittersdorfなんて、こんな愛らしいチェンバロ(ピアノ?)協奏曲があるんですね。(2004年1月24日)以下、1998年の文書はそのまま。


 瞑想の音楽(1)(2)より、いっそう渋く、工夫の凝らされた選曲になっていて聴き応え充分。わたし個人的には一番気に入ってます。レーガー、ラロ、シュポーア、ディッタースドルフ、パーセル等、まず「名曲集」には当選しそうもない珍しい曲が目白押しであり、これがまた名旋律ばかりで「目から鱗」状態の2枚組。

 「シランクス」は日本の能を連想させるし、「火の鳥」の「子守歌」もちょっと盲点をつかれた感じの瞑想曲。マーラーの「原光」で全曲を締めるところも憎いでしょ。音の状態、演奏の水準も満足できるもの。一枚@500以下なら買ってみて下さい。

【♪ KechiKechi Classics ♪】

●愉しく、とことん味わって音楽を●
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written by wabisuke hayashi