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金田さんからのメール〜「乞食鶏」編

金田さん、お手紙ありがとう


「香港の商社マン」金田さんは、現在ニュージャージーに長期出張中。たまたま香港に帰ってのお便りでした。タマに音楽に関係ない話しも良いでしょう。じつはワタシ、もう一本HP作りたいくらい食いしん坊なんです。だから痩せられない。(hayashi)

私は今週と来週はつかのまの香港です。というわけで、明日の夜は宴会をセット。 といっても、私のためのものではなく、イギリスから研修できていた若い女性の送 別会ですがね。

というわけで、明日の夜は北京ダックと乞食鶏という超豪華な晩餐です。一応コー スで一人当たりHK$170です。鹿鳴春(ロンミンチュン)という地元では知られた名 店です、もちろん安くて美味いからですが。

乞食鶏は中国語では教化鶏と書きますが、英語でBeggar’s Chickenと書くところか ら我々日本人は乞食鶏と呼ぶわけです。

調理方法は鶏の羽を毟って、首を落とし、腸を抜いた後になかに漬物やら香草やら 香辛料を詰め込み、更に蓮の葉でくるんでその上から粘土で固めます。で、その粘 土ごとオーブンで焼き上げるのです。細かいことは知りませんがね。中は蒸し焼き 状態になります。

結果としてきわめてジューシーで柔らかく肉が焼きあがります。なかの詰め物も美 味い。

ただ、焼くのに時間がかかるので、当日行って注文しても食べられません、必ず前 日までに予約を入れなければなりません。

乞食鶏の謂れは、昔泥棒が鶏を一羽ぬすんだものの、調理道具がないため、蓮の葉 でくるみさらに土で固めて火の中に放り込んだところ殊のほか美味かったという話 ですが、本当かどうか。

レストランではウェイターが恭しく粘土に固まった鶏も持って来ると、ゲストが木 槌で外側のクレイを割るという儀式があります。昨夜は若くて美しいジェニーさん がその栄誉を得ましたが。

乞食鶏は大陸の料理ですので、基本的には北京料理店か上海料理店、それも全部の 店という訳ではありませんので、限られたところでしか食べられません。

以下は「ワタシは出張先の広島で新鮮な鰯の刺身を食うたぞ!」(ちょっと比較の対象にならないかも)とのささやかな反論に対して・・・。

広東料理は魚介類の料理が豊富ですが、特に海鮮と称する店、これも普通の海鮮料 理と火鍋店に分類されますが、では種類と調理方法が豊富です。一方、普通の広東 料理の店は他の食材(鶏、鳩、鵞鳥、豚、牛、干した魚介類、等など)も豊富ですか ら、魚介類だけをとれば海鮮店にはどうしても劣るというか、その辺、住み分けが あるようです。例えば、シャコ料理は普通の広東料理店では通常扱っていません。 海鮮専門店に行く必要があります。やきそばとかチャーハンの種類はこれは圧倒的 に普通の料理店の方が豊富です。例えば、福建炒飯等は普通海鮮店では食べられな いのです。

衛生的にちゃんとした海鮮の店でなら刺し身も食えますよ、基本的には伊勢えび、 あわび、みる貝などですね。中国料理にマグロなんてないでしょう?ワサビが本物 はありませんが、安いことは安いです。(2001年7月13日)


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金田さん、お便りありがとう
written by wabisuke hayashi