Hindemith バレエ組曲「気高い幻想」/
交響曲「画家マティス」(パウル・ヒンデミット)


Membran 233335 Hindemith

バレエ組曲「気高い幻想」

フィルハーモニア管弦楽団(1956年)

交響曲「画家マティス」

ベルリン・フィル(1955年)

パウル・ヒンデミット(Paul Hindemith、1895ー1963/独逸)

 2021年に一度ちょろ聴きしておりました。

 「Nobilissima visione」の初演は1938年。バレエ音楽11曲から3曲に編曲したものだそう。フルートもオーボエも一本、金管は通常の厚み、打楽器は7種にピアノ、そして弦。ステレオ録音、音質かなり良好。おそらく、デニス・ブレインとのホルン協奏曲と同時録音でしょう。フィルハーモニア管弦楽団は技巧に優れ、明晰かつ豪華な響きでした。

 第1楽章「導入部とロンド (Einleitung und Rondo)」例の如く荘厳に、神々しくも鬱陶しく重苦しい始まり。フルートも曰くありげな旋律を朗々と歌います。(8:54)
 第2楽章「行進曲とパストラール (Marsch und Pastorale)」ピッコロによるモーラスな躍動に始まって、無機的な打楽器が絡みます。やがて金管が激しく爆発して、かなりの迫力でした。この辺りオーケストラの技量は手応え充分、陰々滅々とした弦が静かに優雅に歌い、フルートは朗々と名人芸でした。Gareth Morris(1920 -2007英国)ですか?やがて静かなオーボエに終了しました。(9:11)
 第3楽章「パッサカリア (Passacaglia)」朗々たる金管のファンファーレから、荘厳かつ古風なPassacaglia(低音の主題を維持、上部のメロディが変奏)が続いて、ここでもフルートとオーボエの絡みは印象的。荘厳な金管と弦のリズムの関係が興味深いもの、誇り高く雄弁壮麗にクライマックスを迎えます。(6:57)

 交響曲「画家マティス」は作曲者による貴重な記録、初演は1937年フルトヴェングラー/ベルリン・フィル。二管編成+ティンパニ+打楽器6種。オペラから再編成されたHindemithの代表的な作品だけど、初めて聴いた時には辛気臭い旋律に耐えられなかったもの。現在ではすっかりお気に入り作品となりました。前曲に比べて音質はやや落ちるけれどまずまず。

 第1楽章「天使の合奏(Engelskonzert )」荘厳に神秘、神秘静謐な始まり。やがてバロック合奏協奏曲風情にテンポを上げて、各パートが絡み合う対話はどことなくユーモラス。(9:07)
 第2楽章「埋葬」(Grablegung)真摯に静謐な「間奏曲」。セクシーな弦の厚みも、引き締まったフルートも素晴らしい。Aurele Nicolet(1926-2016瑞西)でしょうか。(5:02)
 第3楽章「聖アントニウスの誘惑」劇的な弦の旋律の詠嘆から、激しい打楽器参入!金管が切迫するリズムを刻んで疾走、それは無機的な表情のまま熱と迫力が高揚します。オーケストラはスムースな技巧に、暗鬱な旋律から、ラスト躍動する金管は圧巻の迫力にクライマックスを迎えました。(13:21)

(2026年10月10日)

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written by wabisuke hayashi