Gershwin ラプソディ・イン・ブルー/パリのアメリカ人
/ピアノ協奏曲ヘ調(オスカー・レヴァント(p)/
オーマンディ/ロジンスキー/コステラネッツ)


Columbia CL700 Gershwin

ラプソディ・イン・ブルー

ユージン・オーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団(1945年)

交響詩「パリのアメリカ人」

アルトゥール・ロジンスキー/フィルハーモニック・シンフォニー・オーケストラ・オブ・ニューヨーク(1943年)

ピアノ協奏曲ヘ調

アンドレ・コステラネッツ/フィルハーモニック・シンフォニー・オーケストラ・オブ・ニューヨーク(1942年)

オスカー・レヴァント(p)

Columbia CL700  LP復刻音源リリースは1955年

 21世紀に入って激安歴史的音源CDを怒涛のごとく入手、やがてCD相場が下がって”わざわざ昔の劣悪音質で音楽聴かんでも・・・”ほとんど処分済。やがてネット時代に至って往年の音源は自在に入手しやすくなりました。往年の歴史的音源My Boomは再びやってきて、但し、以前のようなフルトヴェングラー・トスカニーニ辺りにはほとんど手を出しておりません。お気に入りRhapsdoy in Blueだけでいったい何種集めたのか?この辺りの音源は見掛ければ必ずダウンロードするから(例の如し)まったく同じものがダブっている・・・状態へ。閑話休題(それはさておき)

 亜米利加では歌って踊れるピアニスト(映画出演幾本も有)として絶大なる人気を誇ったらしいOscar Levant(1906~1972)はGeorge Gershwin(1898ー1937)の友人であり、彼の作品群を普及させた功労者だったとのネット情報でした。幾度も録音があり、某著名評論家が「最高の演奏!」と激賞していた記憶もありました。ほんまかいな?自分の耳で聴かなくっちゃ。

 ジャズとクラシックの垣根など嘲笑うかのように乗り越えて、現代の演奏会レパートリーに定着しているRhapsody in Blue(1924年初演)。出会いは中学校の音楽室、担任が音楽の教師であったことを良いことに私物化してガンガン音楽聴いてました。もちろんバーンスタイン/コロムビア交響楽団(1959年)今だったらエラソーにやや重いとかカットがある!なんて勝手なコメントできるけど、これが刷り込み、鉄板でっせ。冒頭からクラリネットの素っ頓狂なるグリッサンドに導かれてブルージーな(憂いを帯びた)ピアノが自在に歌います。

 こちらオスカー・レヴァントの”カット有”版、時代的にそれが当たり前だったのか。音質まずまず、オーマンディのオーケストラはやや重く、分厚く、そこに粗く、前のめりにノリノリなピアノが参入します。最近の若手の”上手く整った”演奏に非ず、美しい仕上げより勢い重視!路線推進、そして・・・カット有。やがてオーマンディも興が乗ってきて、さすが合わせ上手な巨匠でした。かなりのテクニシャンであると類推できるけど、ここ最近の演奏を聴いたあとのイメージか、硬質なタッチに細部仕上げがちょいと甘い、雑にも聴こえて+オーケストラが重いでしょ?これが当時の標準なのかも知れんけど、ちょっぴり期待ハズレかも。(12:53)

 「パリのアメリカ人」(1928年初演ニューヨーク・フィル)はArtur Rodzinski(1892ー1958墺太利)担当。ニューヨーク・フィル在任は1943-47年、メンバーの大リストラを行ったらしくて、なかなか充実したアンサンブルを聴かせてくださいます。音質はまずまず、亜米利加人お上りさんが大都会パリの喧騒に驚き、彷徨うウキウキとした風情漂う名曲中の名曲。彼らしいかっちりとした”崩し”のない表現、スウィング感に不足もなく、これは充実した立派な演奏です。(16:17)但し、ニューヨーク・フィルだったらもっと音質のよろしいバーンスタイン(1958年)がありまっせ。

 ピアノ協奏曲ヘ調(1925年初演)の伴奏はAndre Kostelanetz(1901ー1980露西亜→亜米利加)。この人も亜米利加では大人気だったそう。3曲のうちこれが一番音質状態がよろしい。ラプソディ・イン・ブルーだけじゃ短いよ!それに管弦楽はGrofe担当だし、という方(含むワシ)ブルージーな雰囲気そのまま、たっぷり本格的協奏曲に仕上げてくださいました。レヴァントは作品個性の違いか、細部仕上げが甘い、雑?みたいなことはあまり感じさせない、達者な技巧に余裕のノリを見せてくださいました。コステラネッツの伴奏も最高、この辺りの音楽は十八番(おはこ)やったんやろな。

 第1楽章「Allegro」はジャズ風の物憂い出足からチャールストンのリズムも華やか(12:29)第2楽章「Adagio - Andante con moto」はブルース。トランペット・ソロ最高。(11:56)第3楽章「Allegro agitato」は怒涛の推進力に変拍子の熱狂+ユーモア、そして第1楽章冒頭が回帰して終了します。(6:31)Wikiを眺めていたら「批評家の間では、ジャズとクラシックのいずれに分類すべきかをめぐって意見が割れた」って、笑かすよね。先日Le Baroque Avant Le BaroqueというEMIの歴史的バロック音源を聴いたけれど、当時は「バロック」という概念さえなかったとのこと。ジャンル分けなんてどーでも良いじゃん。

 いろいろド・シロウトがケチ付けても、たっぷり堪能させてくださいました。

(2019年2月16日)

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written by wabisuke hayashi