Leopold Mozart 狩の交響曲ト長調/Jean-Joseph Mouret/
Johann Friedrich Fasch(アイオナ・ブラウン/アカデミー室内管弦楽団/
トロンプ・ド・シャッセ・アンサンブル/ヘルマン・バウマン(hr)他)


PHILIPS 35CD595 Leopold Mozart(1719-1787墺太利)

狩の交響曲ト長調(H. Riessberger編)

Jean-Joseph Mouret(1682-1738仏蘭西)

合奏用組曲 第2組曲 (K.Janetzky編)

Johann Friedrich Fasch(1688-1758独逸)

協奏曲 ニ長調「狩り」

L.Mozart

2本のホルンのための協奏曲 変ホ長調

イオナ・ブラウン/アカデミー室内管弦楽団/トロンプ・ド・シャッセ・アンサンブル/ヘルマン・バウマン(hr)/ラドヴァン・ヴラトコヴィチ(hr)/ジョン・コンステイブル(cem)/ティモシー・ブラウン(hr)ニコラス・ヒル(hr)

PHILIPS 35CD595 1986年録音

 この辺り馴染の少ない作品に至ると、なかなかネットに詳細情報を探せません。素朴に躍動するナチュラル・ホルン=ハンティング・ホルンは狩猟の合図に使われていた伝統的な楽器とのこと。トロンプ・ド・シャッセ・アンサンブルとは、そのナチュラル・ホルンを駆使した仏蘭西のアンサンブルらしい。 Iona Brown (1941-2004英国)率いる弦楽伴奏はモダーン楽器でした。なんとも牧歌的な気分にホルンが全編躍動します。

 もしかしてLeopold Mozartの作品は聴いたかも知れないけれど、ほとんど初耳。名手Hermann Baumann(1934-2023独逸)先頭に、Radovan Vlatkovic(1962-克羅地亜)はベルリン放送交響楽団の首席からソロとして活躍している名人ばかリ。素朴な旋律に、もの凄い超絶技巧と粗野なド迫力ホルンを堪能できます。音質は極上。

 父Mozartの「狩の交響曲ト長調」は1756年出版。4本のホルン+弦と通奏低音の編成。
 「Allegro」ホルンのファンファーレは勇壮快活なリズム躍動して、銃声、猟犬の声も響きます。以下圧巻のホルンの技量と迫力はすべて同様。(4:44)
 「Andante, piu tosto un poco allegretto」シンプルに落ち着いてホルンは朗々。(2:25)
 「Menuet」晴れやかな表情にノンビリ優雅なメヌエット。(3:50)

 MouretによるSuites de Symphonies No. 2は1729年頃の作品。ソロ・ホルンは2本+弦と通奏低音、資料にはそうなっているけれどオーボエが入ります。その辺りがK.Janetzky編なのか。ここのホルンは他とはちょっと違う原始的?なものみたい。
 「Air ou prelude」付点のリズムはいかにも仏蘭西バロックらしい、弦の始まり。(1:53)
 「Allegro」強烈につぶれた粗野なド迫力ホルン登場!前曲のメロウな音色とは全く別物の楽器なんでしょう。(2:03)
 「Air I-II」ここも仏蘭西らしい小粋にオーボエが静かに歌って、すぐに粗っぽいホルンも参入にて賑やか(過ぎ)。(2:50)
 「Gavotte I - II」弦のアンサンブルに乗って豪快に、やや調子はずれのホルンが元気一杯躍動します。(2:49)
 「Fanfare - Air」喧しい!雑音も伴うホルン全開に絶叫!スムースなオーボエと好対照でした。(2:08)
 「Menuet I - II」不器用なナチュラル・ホルンが精一杯明るく、雄弁に歌ってパワフル。(2:23)
 「Allegro」ダメ押しのホルンの爆発はほとんどノイズでっせ。嗚呼、オモロい。(1:07)

 Fasch 協奏曲 ニ長調「狩り」はコルノ・ダ・カッチャ(狩りのホルン/同じ意味か) 2本/2-ob/fg+弦と通奏低音。美しい旋律がいっぱい、色彩豊かな作品としての完成度が素晴らしい。
 「Der erste Ruf von der」はMouretの作品に後に聴くとホルンの音色は美しいこと。快活に刻むリズムはヴァイオリン・ソロとオーボエに、 ホルンはデリケートに絡みました。(5:58)
 「Andante」優雅に甘く、ちょっぴり哀しい緩徐楽章。遠いホルンが効果的に、ここもヴァイオリン・ソロがしっとり歌います。(2:32)
 「Allegro」力強く素朴な歩みがしっかり地に足付けて、快活なリズムを刻むフィナーレ。ここもヴァイオリン・ソロが大活躍しました。ホルンのスムース高音連続は超絶技巧でしょう。(4:42)

 L.Mozart 2本のホルンのための協奏曲 変ホ長調は1752年の作品。ホルン・ソロ二人、2-obと弦楽と通奏低音。
 「Allegro」牧歌的に優雅な始まり、ホルンは自在に腕を競い合って絡み合って響き合って雄弁。このCD収録中もっとも技巧的な扱いでしょう。(4:19)
 「Andante」ホルンはゆったり、これ以上ない!メロウな美音は雄弁に響き渡ります。スムースな技巧に聴き惚れました。(4:18)
 「La Caccia: Allegro」軽妙に弾むフィナーレ、豪快なホルンは狩りの風景なのでしょう。細かい音型を難なくクリアして、楽し気に締め括りました。(2:27)

(2026年10月3日)

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written by wabisuke hayashi