To CLASSIC ちょろ聴き

CLASSIC ちょろ聴き(7)


AILE DISK  GRN-596  250円で購入 Respighi 交響詩「ローマの噴水」「ローマの松」 アンセルメ/スイス・ロマンド管弦楽団(1963年録音)
わずか30数分の収録。でも250円だから許しちゃう。この曲、優秀で馬力あるオーケストラでバリバリ派手派手しくやって欲しいが、アンセルメの「ツボ」を押さえた演奏は悪くない。やや怪しいパートはあるものの、全体に華やかで、品が感じられる。これは貴重な個性で、消え去ってしまったものでしょうか。録音の良さもあるんだろうな。オーケストラがよく鳴って、モウレツに盛り上がって楽しい。(2002年4月29日)

MDにて貢いでいただいた音源(録音年不明) Beethoven 交響曲第9番「合唱」〜ジョルジェスク/ブカレスト・エネスコ・フィル
ジョルジェスクは1964年没。ルーマニアの人。録音的に恵まれなくて、シルヴェストリやチェリビダッケみたいな知名度なし。ルーマニア語による合唱。想像よりずっとしっかりとしていて、洗練されないがチカラ強さと推進力はアツく、オーソドックスな正統派演奏だけれど爆発力はかなりのもの。ヴァイオリンは対向配置みたいだけれど、録音がやや怪しいので自信なし。(2002年4月19日)

VOXBOX  CD6X-3605-3  6枚組2,990円で購入 Beethoven 交響曲第5・6番  クレンペラー/ウィーン交響楽団(1946−51年録音)
期待のVOX録音ようやく登場だけれど、音質が想像よりよろしくない。Beethoven は音質をあまり気にさせない音楽なので、これが一番楽しめました。骨太で芯がある響き、剛直でオーソドックス、妙な前時代性や異様なテンポのデフォルメなど皆無で、手応え充分。オーケストラはクレンペラーとの相性が良かったみたいで、メカニック上の不満も、やる気のないテンションの低さも感じられない。ホルンなどなかなか立派。この辺りから最晩年まで、クレンペラーは気力充溢で素晴らしい。(2002年4月14日)

TELDEC WPCS-6060  1,000円で購入 Mozart 交響曲第39・40・41番  カイルベルト/バンベルク交響楽団(1960年前後録音)
これは国内盤。77分以上収録というお徳用。1999年に買った当座は「音質演奏ともにガチャガチャ・スカスカ」印象。「オーケストラの問題」というご意見も有。で、ようやく棚から探したら、これが不思議に悪くない。バンベルクもハンブルク・フィルも好きなんですよ、ワタシは。録音はそうとうに肌理が粗く、薄く、弦が刺激的、オーケストラは響きもアンサンブルも洗練されないが、それがなに?素朴な歌を感じさせて、それでもMozart はMozart 。甘さも色気もないが、ある意味、原点に帰ったような演奏か。(2002年4月6日)

TELDEC 0630-18946-2  6枚組 2,480円で購入 Beethoven 交響曲第7番 カイルベルト/ベルリン・フィル(+エグモント序曲、レオノーレ序曲第3番)
1959年10月27-29日録音。(序曲は1960年)大先輩Y氏が「流れが悪い」とのご意見で確認。ときにテンポが大きく揺れることはあるが、全体に浮ついていない、しっかりと渋い演奏と思うが。この辺りのベルリン・フィルは明らかに後年と違っていて、まだローカルの香りがする。もともと、ワタシが「音が悪い」との問題提起で論議となったカイルベルトだけれど、優秀な録音ではないにせよ、痩せた残りカスではなくて、このBeethovenは充分芯を感じさせて、鑑賞に支障はない。終楽章まで、きっちり聴けてちゃんとアツくなれる。(2002年4月6日)

HISTORY 205636-303  10枚組 2,286円で購入 Chopin ピアノ協奏曲第1番(ルービンシュタイン1937年)Bruch ヴァイオリン協奏曲(ナタン・ミルシテイン1942年)バルビローリ指揮
ルービンシュタインの録音はかなり以前から知っているが、音の状態がよろしくない。よろしくないが、集中するとピアノ奔放さがわからぬでもない、といった水準か。これはバルビローリでなくても、と思う。(LSO) Bruch は気品のあるヴァイオリンが朗々と気持ちよろしい。オーケストラはNYPだけれど、バルビローリはこんな若い頃から歌心に溢れて、久々にこの曲が名曲であることを再確認。音の状態も悪くない。(2002年4月2日)

HISTORY 205636-303  10枚組 2,286円で購入 Schumann 交響曲第4番(NYP1947年) Brahms ヴァイオリン協奏曲(クライスラー1936年)バルビローリ指揮
Schumannは珍しいじゃないの。劇的な曲だけれど、やや入れ込み空回りでアンサンブルがガタガタ状態。テンポも頻繁にゆれ、やや恣意的すぎるか。ロマンツェは上手いけど。ライヴかね?音もあまりよろしくない。クライスラーは言わずもがなの有名な録音で、問題は音質のみです。はっきり言って、ワタシの安カセットエア・チェックのほうが聴きやすいかも。大した音質ではない。演奏は文句なし。オーケストラはLPO。(2002年4月2日)


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written by wabisuke hayashi