● To CLASSIC ちょろ聴き

CLASSIC ちょろ聴き(36)


FM.inc TC-004A 中古2枚組305円のウチの一枚Mozart ヴァイオリン協奏曲第5番(室内管弦楽団1963年)/第4番(サージェント/ロンドン新交響楽団1962年)/協奏交響曲 変ホ長調(プリムローズ(va)/ソロモン/RCAヴィクター交響楽団1956年)
Mozart 三昧。LP時代愛聴した・・・各々音質は異なるが、驚くべき鮮度でヴァイオリン・ソロが映えます。どれも猛烈に速いテンポで、一切の弾き崩しも、曖昧な表現などあり得ず、壮絶な技巧が続いて、輝かしい喜びに充ちた演奏。LP時代も気に入った演奏だった記憶もあるけれど、ここまで感動したことはない。(「音楽日誌」より。2005年7月17日)

PHILIPS 17CD-84  1,794円(税込)Mozart 弦楽五重奏曲第3番ハ長調K.515/第4番ト短調K.516〜グリュミオー/ゲレッツ(v)/ヤンチェル、ルズール(va)/ツァコ(vc)(1973年)
これはお気に入りMozart 中、別格でお気に入りの作品でして、発売されて即1,794円(税込)で購入しております。なんという自由闊達、無限の広がりを感じさせる優雅な演奏であることか。集中ではなく、自在の愉悦感。晴れやかな喜びと、疾走する哀しみ(この表現は小林秀雄だったか?)が対比する2作品・・・音質も最高。(「音楽日誌」より。2005年7月17日)

「Casals Festivals at Prades」CD-1113〜CD5 (13枚組8,530円)からの一枚Bach チェロ・ソナタ ト長調 BWV.1027(ホルショフスキー(p)1956年)、Brahms ピアノ・トリオ第1番ロ長調 作品8(メニューイン(v)イストミン(p)1955年)、クラリネット・トリオ イ短調 作品114(オッペンハイム(cl)イストミン(p)1955年) チェロはすべてカザルス。
「Casals Festivals at Prades」より。音質、技術的な不備、立派すぎる構え〜そんなものすべて乗り越え、「音楽の神髄とはなんなのか」を深く考えさせられる、圧倒的な存在感重量感。リズムが粘って乱れるところも散見されるが、味付けがはっきりしていて、見た目の飾りやら、盛り付けのみに気を取られた演奏ではない。
ホルショフスキーって、このころから枯れた演奏してました。イストミンが安定していて、アンサンブルの要(かなめ)となっております。メニューインは(相変わらず)美音ではないが、晩年のクセはそれほど表出していない・・・オッペンハイム(CBSのプロデューサーでありストルツマンの師匠筋)は、少々ヴィヴラートが好みから外れるか・・・なんて、ニヤニヤしながら楽しみました。(「音楽日誌」より。2005年7月17日)

NAXOS 8.555070  924円English String Miniatures Vol.4〜デヴィッド・ロイド・ジョーンズ/ノーザン・シンフォニア(2000年)
Hope、Bridge、Carse、Tomilson、Holst、Delius、Lewis(半分くらいしか名前を知らない作曲家)の小品集収録。泣けます。地味で穏健、紳士で剽軽な真面目さと軽快さがあって、「華のない音楽」(児島の体操服屋の若旦那評論〜誉め言葉なんです)。Bridgeの「ワルツ-間奏曲」の哀愁には、おシリの穴がこそばゆくなりそうな快感有。
NAXOSはけっこう英国音楽の宝庫でっせ。しかも、知名度低いマニアック系で。(「音楽日誌」より。2005年7月17日)

ROYALCLASSICS ROY 6458  中古500円Tchaikovsky 交響曲第6番「悲愴」〜ホーレンシュタイン/ロンドン交響楽団((c)1967 1966年頃の録音?)/幻想序曲「ロメオとジュリエット」+「眠れる森の美女〜ワルツ」〜サージェント/ロイヤル・フィル
濃厚・・・ではないな、確固たる個性と主張に溢れた熱演。録音もオーケストラも絶好調でして、露西亜系濃密さとは少々味わい違って、かといって独逸系かっちり構成系でもない。充分にアツく、スケール大きく雄弁に語る演奏。クサくならず、カッコ良い。久々”楽しめる”「悲愴」でした。 (「音楽日誌」より。2005年7月17日)

QUADROMANIA222173-444 Smetana4枚組 1,490円Smetana 「勝利の交響曲」(祝典交響曲)ホ長調 作品6〜フルンチージ/プラハ放送交響楽団(1980年)
これは珍しい録音で、ほかにはコシュラーやシェイナのがあったかな?いずにせよ入手簡単ではありません。40分を越える大曲だけれど、なんとトラック分けなしという雑な編集。明るく、わかりやすい民族的(いつも聴き慣れてそれっぽい)勇壮な旋律が親しみやすく、ラスト(第1楽章にも)には「皇帝賛歌」(Haydnで有名)大爆発で締めくくり・・・的作品です。演奏的には少々やっつけ、というか・・・文句言っては罰が当たる。 (「音楽日誌」より。2005年7月17日)

NUOVA ERA 2326 中古500円Mahler 交響曲第5番 嬰ハ短調〜ブーレーズ/BBC交響楽団(1968年)
音質的には充分鑑賞に耐えうる水準。たいへん気に入りました。全体としてクールで明快、正確、知的な演奏だけれど、まだ意気盛んな当時43歳、ライヴならではの(それなりの)テンポの動きもあって、エキセントリックではない、バランスの良い、聴き飽きしないものだと思います。ちなみにDGへの新しい一連のMahler 録音にはほとんど共感できず。
ほぼモノラルのおそらく海賊収録(CDには堂々とREPRINTと有)だろうが、わずかな音の広がりもあって良好な音質です。非常にクリアであり、自然体かつ情熱の爆発もあって、ブーレーズはまだ若々しい。BBC響がこれほどのアンサンブルで鳴りきるというのも驚異的。熱狂的な観衆の拍手も収録されます。(「音楽日誌」より。2005年7月17日)

TELDEC FDCA 6201/6202 各中古@250Bach ブランデンブルク協奏曲第3/4/5番(1981年)/管弦楽組曲第2/3番(1983年)〜アーノンクール/ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス
おそらく20年前(大阪時代)LPでご近所の方に聴かせていただいて以来の邂逅。(その方も故人となりました。もしかしたら旧録音であったかも)10年ほど前からの現代楽器による古典派〜浪漫派の彼の録音にまったく共感できず(リズムに違和感有)避けていたけれど、このBach は(いまとなっては)穏健派で柔らかく、優雅でスッキリふっくら、しかもリズムがいきいきとして感動が押し寄せます。急いた切迫感も、チープで薄っぺらい響きとも無縁。録音もしっとり残響がお見事。(「音楽日誌」より。2005年7月17日)

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written by wabisuke hayashi