Brahms 弦楽六重奏曲第1番 変ロ長調/第2番ト長調
(ベルリン・フィルハーモニー八重奏団)
Brahms
弦楽六重奏曲第1番 変ロ長調 作品18(1966年)*
弦楽六重奏曲第2番ト長調 作品36(1968年)**
ベルリン・フィルハーモニー八重奏団
(アルフレート・マレチェク(v)/エミール・マース(v)/ハインリヒ・マヨフスキ(vc)/ ペーター・シュタイナー(vc)/ウルリヒ・フリッチェ(va)*/ ルドルフ・ハルトマン(va)*/土屋邦雄(va)**/ ディーター・ゲアハルト(va)**
PHILIPS PHCP3544
これは既に半世紀以上前の録音、ずいぶんと長いお付き合いと記憶して、Brahmsは大柄な交響曲より室内楽とかピアノ・ソロがお気に入りになったキッカケと記憶します。この度操作ミスに「Brahms」音源ファイル全削除してしまって愕然、まず最初に再入手した音源がこれでした。この六重奏曲はいずれもしっとり落ち着いて、ジミに内省的な大人の音楽でしょう。この作品はこの演奏が出会い。PHILIPSらしい中低音が充実した音質はまずまずでした。
弦楽六重奏曲第1番 変ロ長調は1860年、作曲家27歳、若き日の作品。
第1楽章「Allegro ma non troppo」はいつもどおり鬱蒼と懐かしく、そして後ろ向きの落ち着いた情感に溢れました。Alfred Malecek(1929-1997独逸)はヴィヴラートがちょいと神経質っぽい。ラストのピチカートはたっぷり名残惜しい感じ。(10:51)
第2楽章「Andante ma moderato」は映画「恋人たち」(1958年)に使用されて一躍有名になった、ヴィオラから始まる内省的かつたっぷり切ない激情の変奏曲。(10:14)
第3楽章「Scherzo. Allegro molto - Trio. Animato」ここはほっとするような間奏曲風(3:28)
第4楽章「Rondo. Poco Allegretto e grazioso」は途中ちょいと情感の高まりも見えつつ、牧歌的に明るくしっとり落ち着いた風情。ラストは元気よく締め括りました。(9:50)
弦楽六重奏曲第2番ト長調は1865年の作品。どちらもいかにもBrahmsらしい内省的、草臥れた中年男性の後ろ姿を彷彿とさせる名曲。以前に快速ハイフェッツのを聴いてましたっけ?
第1楽章「Allegro non troppo」も三拍子に揺れて、やがてちょいと心の陰影奥底をくすぐるような転調が静かな始まり。名曲ですね。(12:05)
第2楽章「Scherzo, Allegro non troppo - Trio, Presto giocoso」はちょっぴり哀しく切迫するスケルツォ。そしてトリオはエネルギーが爆発します。(6:20)
第3楽章「Poco adagio」ここも変奏曲、楚々として寂しげに始まって懐かしい。いかにもBrahmsらしく、やがて変幻自在に気分が変わって美しいところ。(8:11)
第4楽章「Poco allegro」は明るい締め括り、ヴァイオリンやチェロの細かい音型、ピチカートも多彩な躍動を感じました。(6:59)
(2025年10月18日)
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