Berio シンフォニア(エルネスト・ブール/
バーデン・バーデン南西ドイツ放送交響楽団/
スウィングル・シンガーズ (1969年ドナウエッシンゲン音楽祭)他


SUFWST FUNK-4 Berio

シンフォニア(8人の声と管弦楽のための)

エルネスト・ブール/バーデン・バーデン南西ドイツ放送交響楽団/スウィングル・シンガーズ(1969年)

Liebermann

ジャズ・バンドと交響楽団のための協奏曲

ハンス・ロスバウト/バーデン・バーデン南西ドイツ放送交響楽団/Werner Drexler(p)/Heinz Hermannsdorfer(tb)/Hans Wilfert(tp)

Halffter

暴力の犠牲者たちのための悲歌(Hans Peter Haller編)

エルネスト・ブール/バーデン・バーデン南西ドイツ放送交響楽団

Stravinsky

墓碑銘(フルートとクラリネットとハープのための)

Sepp Fackler(cl)/Kraft-Thorwald Dilloo(fl)/Hildegard Heckel(hp)

ドナウエッシンゲン音楽祭ライヴ SUFWST FUNK-4

 同時代の音楽を発信し続けるドナウエッシンゲン音楽祭75周年記念(1921-1996年)音源。Berio以外の録音年の調査は付きませんでした。どれも音質良好。

 Berioのシンフォニアは大好きな作品。三管編成ですか?+多種多様な打楽器は3人の演奏者+ピアノ+電子ピアノ+電子オルガンにハープも入ります。これは改定された全5楽章版初演だったらしい。緊張感と切迫感漂う緻密鋭利に破壊的な管弦楽の不協和音+まるで雑踏に語り合うような時に絶叫、そして透明な声楽、Mahler 交響曲第2番ニ短調「復活」より第3楽章「Scherzo: In ruhig fliesender Bewegung」(魚に説教するパドヴァの聖アントニウス)が自在にコラージュされて登場。他著名な作品旋律がたくさん引用されているらしい(R.Strauss辺り)。そしてスウィングル・シンガーズの自在な超絶技巧はものすごくカッコよい! (楽譜はいったいどうなっているのか?)Ernest Bour(1913ー2001仏蘭西)による正確無比な集中力アンサンブルはライヴとは思えぬほど。これは現在でも演奏機会も録音もある、人気作品として生き残ったと思います。若い頃この作品を初めて聴いたのはFM放送よりピエール・ブーレーズのライヴ(詳細失念)その衝撃は忘れられません。(第1楽章「5:46」第2楽章「5:00」第3-4楽章「14:40」第5楽章「6:58」)

 Liebermannはフリッツ・ライナー/シカゴ交響楽団が初演(1954年)録音もしている題名通りの作品、通常のオーケストラとジャズ・バンドが競い合って、これもカッコ良くて賑やかにノリノリ。ま、トンランペット、ピアノ、ドラムのリズムがシンフォニック・ジャズそのものなんやけど、これはドデカフォニー(十二音技法)なんだそう。まったくそんな晦渋さを感じさせません。Hans Rosbaud(1895-1962墺太利)だから1950年代の録音か、かなり良質なモノラル録音でした。(16:51)

 Halffterはもともと弦楽アンサンブルですか?電子楽器が加わった編曲とか、色彩に充ちて、神秘な幻想に繊細、かなり衝撃的な作品でした。これは鮮明なステレオ録音。(21:14拍手有)Stravinskyの墓碑銘は7小節の儚い小品。ドナウエッシンゲン音楽祭のパトロンだったフュルステンベルク公爵の追悼曲、とのことです。当時はそんな酔狂なパトロンがいらっしゃったのですね。(1:23)

(2024年7月6日)

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written by wabisuke hayashi