第33回 大東第九コンサート(守山 俊吾/大東第九をうたう会/
千里・フィルハーモニア・大阪/2022年12月11日大東市サーティホール)


第33回 大東第九コンサート(守山 俊吾/大東第九をうたう会/千里・フィルハーモニア・大阪/2022年12月11日大東市サーティホール) Bach

ヴァイオリン協奏曲 第1番 イ短調 BWV1041(李家 麻里愛(v))

Mozart

フルート協奏曲 第2番 ニ長調 KV314より第1楽章「Allegro aperto」(荒木 愛結歌(fl))

Catalan 歌劇「ワリー」より 「さようなら、故郷の家よ」
Donizetti 歌劇「連隊の娘」より「望みはないわ/フランスに敬礼!」(山田 美樹(s))

Rachmaninov

パガニーニの主題による狂詩曲 作品43(西本 龍生(p))

Beethoven

交響曲第9番ニ短調「合唱付き」より第4楽章「Presto / Recitativo〜」
藤田 果苗(s) / 西畑 賀世(a) / 西影 星二(t) / 湯浅 貴斗(ra)

守山 俊吾/千里・フィルハーモニア・大阪/大東第九をうたう会

2022年12月11日(日)大東市サーティホール

 コロナ禍の影響で三年ぶりの「 大東第九コンサート」開催とのこと。大ホールに6−7割の客の入り、立派なものですよ。「第九」全曲に非ず、最終合唱が入る楽章のみというのも潔い選曲。前半第1部は若い人たちのソロで、李家 麻里愛ちゃん(v)は小学校6年生可愛らしいですよ(真っ赤なドレスを着て弾きだしたら婆連が”かわいい!”と声を出して、前の席のお兄さんに叱られました)。のびのびとしたヴァイオリンは立派。荒木 愛結歌さん(fl)は学生さんみたい、もうテクニックは完璧、この作品は生初体験、弦+オーボエ2、ホルン2だけの編成なのに管楽器がとても浮き立つMozartのマジックも堪能いたしました。山田 美樹さん(s)は若いお医者みたいで、ピアノも堪能だそう。大柄でステキなドラマティック・ソプラノかな?凄い声量でした。チェロのオブリガートもなかなかの効果。

 Rachmaninovは大好きな作品。西本 龍生さん(p)も20歳代中盤くらいでしょう。この難曲を鮮やかに弾きこなしてもちろん文句ないけれど、オーケストラの各パートの動き、ソロとの関係は生演奏で初めて理解できるもの。各パート短い出番に存在感を発揮すること、それと打楽器がとても効果的なことに気付きました。この魅惑の甘い旋律も生演奏初体験。

 休憩後「第九」4楽章。千里・フィルハーモニア・大阪はあまり大人数じゃなくて管楽器の活躍が浮き立つこと、それとティンパニが上手いっすよ。西影 星二さん(t)も”歌うお医者さん”なんだそう。大東第九をうたう会はマスクをして大奮闘、お世辞掛け値なしで久々に高水準の合唱を堪能できました。この楽章は当時流行っていた”トルコ趣味”の打楽器が活躍しておりました。守山 俊吾さんはあまり飾りを付けぬ、イン・テンポを基調としてたいへん聴きやすい音楽でした。おそらくは十数年ぶりの「第九」を堪能。

(2022年12月11日)

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written by wabisuke hayashi