Stravinsky ピアノと管楽器のための協奏曲/
Janacek ピアノと室内管弦楽団のためのコンチェルティーノ/
Honegger ピアノ小協奏曲
(ワルター・クリーン(p)/ ハインリヒ・ホルライザー/ウィーン・プロ・ムジカ管弦楽団)
Stravinsky
ピアノと管楽器のための協奏曲
Janacek
ピアノと室内管弦楽団のためのコンチェルティーノ
Honegger
ピアノ小協奏曲
ワルター・クリーン(p)/ハインリヒ・ホルライザー/ウィーン・プロ・ムジカ管弦楽団
VOX STPL 510840 1961年初出
Honnegerは見掛けたことがあるけれど、あとはCD化されたのか微妙なLP音源。Walter Klien(1928-1991墺太利)のちょっと珍しい近代レパートリーはかなり以前からのお気に入り。かなり前衛的な?素っ頓狂な風情の作品を集めて音質はまずまず良好でした。クリーンはテクニシャン!といったイメージはないけれど、着実な技巧に余裕を感じさせました。Heinrich Hollreiser (1913-2006独逸)は往年のオペラ畑に活躍した人らしい。音質は良心的なステレオ。
Stravinskyは1924年初演。管楽器+コントラバス+ティンパニのみの伴奏。なんども聴いているはずなのに、こんなに楽しい作品だっけ?新しい発見がありました。
第1楽章「Largo - Allegro - Piu mosso - Maestoso」神妙な始まりから一転!激烈な、目まぐるしい躍動がやって来て、ヴィヴィッドな管楽器とピアノは緊張感漂うインター・プレイ。ちょっぴりバロック風情を感じさせる推進力、リズムはどんどん変わります。(7:17)
第2楽章「Largo - Piu mosso - Tempo Primo」落ち着いて沈溺する神妙な緩徐楽章。リズムはしっかり重い。中間部は自在なカデンツァ風、かなり前衛的な旋律だけど難解晦渋さを感じさせない。(5:57)
第3楽章「Allegro - Agitato - Lento - Stringendo」細かい音型のピアノに意外とオーソドックスな管楽器合奏が絡んで、やがて強烈強靭なソロが硬質な旋律に疾走しました。(4:38)
Jnacekは1925年の同時代作品、あまり知名度はなくて楽曲解説もほとんどネットより探せません。伴奏はヴァイオリン3/ヴィオラ1/クラリネット1/ホルン1/ファゴット1という室内楽編成。コンチェルティーノというのはピアノのソロの多弁を意味しているそうで、この編成は本来室内楽の範疇だけど、意外なスケールを感じさせる作品。旋律は自在に躍動して調性を感じさせないもの。
第1楽章「Moderato」は静かに落ち着いたホルンとピアノの掛け合い(3:06)
第2楽章「Piu mosso」は闊達に緊張感溢れるなクラリネットとピアノの対話が中心。(3:09)
第3楽章「Con moto」は機械的なピアノのアルペジオから始まって、伴奏陣が優雅に絡んで雄弁、そして賑やか(2:38)
第4楽章「Allegro」前楽章の勢いそのままに、ここではホルンとファゴットが際立ちます。急ぎ足に無表情な旋律がけっこうカッコよく、熱狂的な勢いのピアノ・ソロが続いて終了しました。(3:47)
Honnegerは1924年の作品。これは同時代の作品を集めていたのですね。これは昔から大好きなゼンマイ仕掛けのおもちゃのような風情、ピアノ・ソロはノンビリとシンプルなアルペジオを繰り返して、管弦楽は多彩な合いの手。ラストにはカッコ良いブルースが続きました。(Allegro - Larghetto - Allegretto/10:53) (2025年7月12日)
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