フランス往年の名指揮者による録音(1)
Borodin
Tchaikovsky
Rimsky-Korsakov
Mussorgsky
歌劇「ボリス・ゴドゥノフ」より「ヴァーラムの歌」「ボリスの死」 STEF ST/860711 1950〜60年代?の録音 500円で購入 このCDは謎のシリーズ売れ残りで、計3枚手に入れたものの一枚。500円の値札の横に「2500円」と貼ってある・・・・売れなかったんでしょうね。そりゃあ、売れないでしょう。よっぽど好きな人でないと。フランス放送局のオーケストラばかりなので、放送用録音の寄せ集めでしょう。指揮者は皆、もう30〜40年くらい前に活躍したフランス人ばかり。モノラル録音で、やや肌理は粗いが、まぁまぁの音質。 「音楽の歴史-ポスト・ロマンティック」という題名になっていて、全編フランス語の解説らしきもの(当然読めない)が入っておりますが、肝心の録音情報は皆無。珍しさは尋常ではなくて、ル・コントってコンサート・ホール・レーベルでしか見たことはありませんでした。 往年の名指揮者・アンゲルブレシュトのロシアものが2曲。この人は劇場音楽は得意だったようだし、フランスとロシア音楽は縁が深いそうですね。演奏はなんとなくなま暖かくて、腰が軽くて、アンサンブルがラフで、劇場のざわついた雰囲気が良く出ているもの。「ダッタン人」はラストが突然切れるのが不自然で、きっと次の場面にそのままつながっていたんでしょう。「禿げ山」は、演奏云々するほどの興味ある曲じゃありません。 オーリアコンブは、60年代にトゥールーズの室内管弦楽団でバロックを専門にやっていた人。有名になりかかったときに病気で消えていきました。(日本には来なかった)なつかしいですね。こういうフル・オーケストラの作品もレパートリーにしていたとは意外です。演奏は普通。(と、終えてしまうのは冷たいが) リリック管はもう存在しないですし、初めて聴いたオーケストラでした。ル・コントの演奏も初耳。元気いっぱいで、合唱も入って盛り上がっています。全曲演奏の一部と推測。 ル・ルーの「ボリス」というのも貴重ですよね。読みがわからないんですけど、バリトンがNOGUERA、バスがCANGLOVICという人。ほんのサワリですが、エキゾチックな旋律が熱気を感じさせる演奏です。 はっきりいって、演奏がどうのといった水準のCDではありません。ライヴですし、アンサンブルはたいていラフ。でも、明るくて、華々しくてどれもけっこう楽しめるんですよ。あと、数枚こんなシリーズが手元にあります。(1998年更新)
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