Stanford 交響曲第1番 変ロ長調
(ヴァーノン・ハンドリー/アルスター管弦楽団)


CHANDOS CHAN9279-82 Stanford

交響曲第1番 変ロ長調

ヴァーノン・ハンドリー/アルスター管弦楽団

CHANDOS CHAN9279-82 1991年録音

 Sir Charles Villiers Stanford(1852ー1924)は愛蘭土出身の作曲家、Wikiによると門下としてVaughan Williams、Holstを輩出したとのこと。おそらくはこのハンドリー盤の他、NAXOSによるデイヴィッド・ロイド=ジョーンズ辺り、他の交響曲録音は見掛けたことはありません。ライプツィヒに学んでBrahmsの「ドイツ・レクイエム」を英国初演したとのこと、弟子達に比べ保守的古典的な作風はいかにも穏健ジミ、ただでさえ日本では人気薄の英国系音楽中、更に人気は薄いみたい。この4枚組は1990年台前半、未だ円高だった頃亜米利加より個人輸入した(そして20年以上寝かせた)CDとなります。

 ベルファストのアルスター管弦楽団にとってはお国ものなのでしょう。古典的4楽章による堂々たる45:56。NMLでも聴けまっせ。久々の拝聴はBrahmsならぬ、整然と整理整頓されたSchumannの交響曲風印象でした。

 第1楽章「Largetto-Allegro vivace」はゆったりとした出足、Beethovenのトリプルコンチェルトによう似た低弦の旋律はシンプル着実なスタート。やがて爽やかなオーボエ、遠いホルンに導かれて弦に引き継がれる主題はあまりにストレート穏健平穏であります。やがてAllegro vivaceにテンポ・アップしても激情は少なめ、まっとう優等生的にに盛り上がって音量が上がるのみ。力強くなりきれなかった「ライン」交響曲みたい。(16:02)

 第2楽章「Scherzo in La"ndler tenpo-Trio1-Trio2」は「レントラーのテンポ」で開始、もの寂しくも牧歌的な「スケルツォ」らしからぬもの。「Trio1」はユーモラス、お手本のように軽妙な村祭り風、「Trio2」はレントラーが戻ってそれは少々の変化を伴います。(8:48)

 第3楽章「Andante tranquillo」は優等生的な緩徐楽章でしょう。静謐纏綿として途中遠いホルン、木管が美しい・・・けど、あまりに当たり前に常識的か。(9:51)第4楽章「Finale,Allegro molt」終楽章は晴れ晴れとした表情、堂々たるリズムを刻んで勇壮です。ホルンとティンパニがスケール大きく、盛り上がって・・・やはり穏健。(11:04)

 アルスター管弦楽団ってけっこう立派なアンサンブルのはずだし、ハンドリーも団員に敬遠された?ほど厳しい指導だったはず。第1楽章辺り、さすがのお国ものもオケが作品に慣れていない感じ。劇的な陰影を求めるのなら、少々おとなしい作品風情が演奏映えしにくいでしょう。ある意味これが英国風であり、弟子筋はその辺りをクリアして現在に至る・・・ちょいと当たり前、個性不足なのかな。

(2017年10月22日)

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written by wabisuke hayashi